【動画】平戸・塩俵断崖 県内最大級の柱状節理

低木に覆われた柱状節理。東シナ海からの荒波が岩壁に打ち寄せる=平戸市生月町

 平戸市生月町の北西部、東シナ海に向かって長崎県最大級の柱状節理、通称「塩俵断崖」が広がっている。
 柱状節理とは、火山活動に伴い噴出した玄武岩が冷えて固まる過程で、表面から柱状に亀裂が入る現象。
生月の柱状節理は高さが最大20メートル、幅は500メートル以上。
断崖の名称になっている「塩俵」はかつて、ひびの入った玄武岩の見た目が塩の俵に似ていたことに由来するという。
 柱状節理の南端付近には展望所が設けられ、波が洗う岩肌を間近に望むことができる。
年間を通じて強い海風が吹く影響から、断崖は低木に覆われ、枝は風にあおられたように東側に傾いて伸びている。
 断崖から生月島最北端の大バエ灯台まで約2.4キロの自然遊歩道が整備され、東シナ海と豊かな島の自然を体感できる。
 塩俵断崖近くの同町御崎集落の区長を務める松本浩さん(69)は「昔から変わらない風景で誇りに思う。
バイクのツーリングなどで訪れる人も多く、これからも大事にしたい」と話している。


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