フィリーズが右腕・アンダーソンと合意 ムーア獲得も正式発表

スプリング・トレーニングの開始まで2週間ほどとなり、フィリーズは先発投手の層を厚くするための補強を続けている。日本時間2月4日、フィリーズは1年300万ドルで合意したことが報じられていた先発左腕マット・ムーアの獲得を正式に発表。また、ブルージェイズからフリーエージェントとなっていた先発右腕チェイス・アンダーソンと1年400万ドルで合意したことも報じられている。両者はローテ争いのライバルとなりそうだ。

現在33歳のアンダーソンは昨季ブルージェイズで10試合(うち7先発)に登板して1勝2敗、防御率7.22と自己最悪の成績に終わったが、2017年の12勝を筆頭に通算54勝の実績を誇っている。

一方、現在31歳のムーアは昨季福岡ソフトバンクホークスで13試合に先発して6勝3敗、防御率2.65を記録。今季は2年ぶりのメジャー復帰となるが、こちらも3度の2ケタ勝利を含む通算54勝を挙げている。

フィリーズの先発ローテーションはアーロン・ノラ、ザック・ウィーラー、ザック・エフリンの3人が当確。残りの2枠はビンス・ベラスケスと有望株スペンサー・ハワードが予定されていたが、ここにムーアとアンダーソンが加わることになり、スプリング・トレーニングで熾烈なローテ争いが繰り広げられることが予想される。

昨季が短縮シーズンでの開催となったため、先発投手は多くても70~80イニング程度しか投げておらず、今季いきなり180~200イニングを投げるのは難しいとみられている。フィリーズのデーブ・ドンブロウスキー編成本部長が先発要員を多めに確保しているのは、そうした状況に対応するためだ。場合によっては6人制ローテを採用する可能性もあるだろう。

ムーアは今季のフィリーズについて「僕がこれまでプレーしたチームのなかで、より高いレベルで戦える可能性が最も高いチームだと思う」と語っている。「フィリーズと契約するという決断は僕にとって非常に簡単だった。このチームは優勝争いをする準備ができているからね。健康にプレーして実力を証明するよ」と今季への意気込みを口にした。

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