【バスケット】「ドリームチーム」が東京五輪期間中のメンバー変更を請願  

1992年バルセロナ五輪の米国代表「ドリームチーム」(ロイター)

男子バスケットボール米国代表「ドリームチーム」を編成する「USAバスケットボール」(USAB)が、今夏の東京五輪期間中のメンバー変更を求めている。3日(日本時間4日)の米スポーツ専門局「ESPN」(電子版)が伝えた。

ESPNによれば、USABは米国オリンピック委員会(USOC)と国際オリンピック委員会(IOC)。国際バスケットボール連盟(FIBA)に対して、東京五輪が開幕して以降もメンバーが変更できる特別措置の請願をしているという。

これは新型コロナウイルスの影響で開幕が遅れたNBAのプレーオフが最長で7月22日まで続くことが理由だ。

同日は日本時間だと23日。東京五輪のバスケットは25日に開幕するが、年間王者を決める「ファイナル」が最後までもつれた場合、この両チームの選手は最終戦翌日の24日に米を出発すると、日本に着くのは試合当日の25日になってしまう。

これはいくら何でもスケジュール的に無理。通常だと五輪の選手登録は数週間前に締め切られるので、その時点でプレーオフに出場している選手は軒並み五輪を回避する選択をすることもあり得る。

そうなると、今シーズン活躍してプレーオフを勝ち抜いた選手が五輪では見られない、となってしまう。日本も八村塁(22=ウィザーズ)と渡辺雄太(26=ラプターズ)の2人が絡んでくる可能性があるだけに、他人事ではない。

もしメンバー変更が可能になれば、米国は代表の12人に漏れた13~20番手の選手でも十分に「ドリーム」な顔ぶれなので、五輪期間中により多くの選手が日本で見られることにもなる。
また男子バスケットは米国だけでなく多くの国でNBA選手が主力となっているため、USABは五輪開始後のメンバー変更は米国以外も対象になるように求めているという。

「ドリームチーム」を筆頭とした男子バスケットは夏季五輪の〝華〟。新型コロナウイルスの影響でこれまでの「常識」が通用しない大会だけにUSABの考えを受け入れる価値はありそうだ。

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