開花なるか? 西武が外崎、スパンジェンバーグに続く「第3のユーティリティー」育成中

飛躍が期待されている西武・山野辺

西武が新たなユーティリティー選手の育成に本格着手している。

辻発彦監督(62)はキャンプ第1クールを終えた4日に「順調だと思います。初日から投手全員がブルペンに入ってしっかり投げていた。まだまだですけど、フリー打撃にも入って予定通り進んでいる」と課題である投手陣を中心に手応えを口にした。

その一方で、野手陣では3年目の山野辺翔内野手(26)が連日、外野守備特訓に明け暮れている。昨秋のフェニックス・リーグから取り組み始めた試みで、辻監督は「野手コーチからも話があって、彼は足もあるし、打力もある。お遊び程度でやってみて、できるのであれば起用の幅も広がるし、編成的にも助かる。内野ではまだ手応えを感じないから(笑い)。元気があって体も強いからやらせようと思いました」と説明した。

本来の定位置である二塁には昨年、ゴールデン・グラブ賞を初受賞した〝最強ユーティリティー〟こと外崎がいる。加えて〝助っ人ユーティリティー〟スパンジェンバーグは緊急事態宣言の延長に伴い、来日時期が見通せない。すでに指揮官が「開幕に外国人はいないと思ってやっていく」と覚悟を決めている以上、チームとして準備を進めなければならず、その具体策が山野辺ということだ。

山野辺は「フェニックスの時から監督、コーチに話をいただいてやっている。外野は初めてですけど、この時期にユーティリティーとしての幅を広げたい。どこでもできるよう準備していく」とこれに前向き。外崎、スパンジェンバーグに続く〝第3のユーティリティー〟の育成は成功するのか。しばし注目だ。

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