学院卒業生が初のトップスターに ハウステンボス歌劇団・碧海さんと紫城さん

トップスターとしての初舞台に向け意欲を燃やす碧海さん(右)と紫城さん=佐世保市、ハウステンボス

 プロの舞台女優を養成する佐世保市の「ハウステンボス歌劇学院」の第1期卒業生、碧海澪(あおみれい)さんと紫城(しじょう)けいさんの2人が、ハウステンボス(HTB)の歌劇団「歌劇ザ・レビューハウステンボス」で男役主演を務める「トップスター」の座に就いた。同学院卒業生では初めて。トップスターとして初出演する3月の舞台に向け、意欲を燃やしている。
 2人とも愛知県出身で、2014年5月に開設した同学院に1期生として入学。声楽や演劇、礼儀作法などを学び、15年5月に実習生として初舞台を踏んだ。紫城さんは「舞台人としての心得、在り方を教えてもらった」、碧海さんは「共同生活を通して、仲間の大切さを学んだ」と振り返る。
 16年3月に卒業し、HTBの歌劇団に入団。トップスターを育成する「ブルーローズ」に所属し、互いにライバル意識を持って技術を高め合ってきた。歌劇団関係者からも「努力を惜しまず、絶対に舞台を成功させるという思いが強い」と評価され、仲間に信頼される存在に成長した。
 昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、公演の中止や規模縮小を余儀なくされた。それでも碧海さんは「体のメンテナンスや基礎練習など、自分を見つめ直すことができた」。紫城さんも「お客さまへの感謝の気持ちが強くなった」と、それぞれ前を向いて舞台に立ち続けた。
 2人は「ダブルトップ」として、3月12日に福岡市の「歌劇ザ・レビューシアター」で出演予定。碧海さんは「情熱であふれている。公演初日に向けて全力で走っていきたい」、紫城さんは「今の私たちだからこそできる舞台、また見たいと思ってもらえる舞台を追求したい」と意気込みを語った。


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