【新型コロナ】神奈川死者急増、5日間で65人 病床逼迫も続く 7日で宣言1カ月

 新型コロナウイルス感染症を巡り、首都圏の1都3県に緊急事態宣言が再び発令されて7日で1カ月を迎える。新規感染者数は減少傾向となったが、政府は既に3月7日までの宣言期間延長を決定。神奈川県内では依然として病床の逼迫(ひっぱく)が続き、死者数も増加している。

 新規感染者数は宣言直後の1月9日(995人)をピークに減少傾向が続き、2月5日の新規感染者数は288人。2月以降は100~200人台で推移している。

 一方、死者数は急増。昨年12月は79人、今年1月は197人、2月は5日までで既に65人と著しく増加している。県は「感染してから亡くなるまでに一定期間かかる」とし、病床逼迫の影響ではなく、感染者数が急増した結果との見方を示している。

 宣言の解除は、政府の分科会が示す4段階の感染状況で「『ステージ4(爆発的感染拡大)』からの脱却」が目安とされている。県内では六つの指標のうち、新規感染者数やPCR陽性率など四つはステージ3の基準以下に抑えられている。ただ、病床使用率と療養者数の二つは依然としてステージ4の基準に達している。

 黒岩祐治知事は「1週間を振り返ると感染者数はかなり減っているが、ずっと下がり続ける傾向でもない」と強調。その上で「宣言の早めの解除を目指して皆さんの心を一つにしていきたい」と述べ、引き続き外出自粛の徹底などの協力を呼び掛けた。

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