「1等星より明るく」 神奈川・丹沢山地上空に、ISSの光跡

左側から右側に向かい、丹沢山地の上空を通過する国際宇宙ステーション(ISS)=秦野市戸川(渋谷さん提供)

 茅ケ崎市出身の宇宙飛行士野口聡一さんが滞在している国際宇宙ステーション(ISS)の光跡を、神奈川県内で写真教室を主宰している秦野市の渋谷義一さん(68)が4日、丹沢山地を望む同市戸川の戸川中子供広場から撮影した。

 渋谷さんによると、ISSは同日午後6時28分ごろ、北西の空に「ピンポン球のような」光の点で現れた。丹沢山地の上空を2分半ほどかけ、ほぼ直線を引くように南東の空へ移動していったという。カメラを三脚で固定し、赤道儀で追尾しながら30秒露光で4枚撮影し、合成した。

 4日は関東地方で最も早い春一番が吹いた。渋谷さんは「空気が澄んでいて、1等星よりも明るく見えた。三ノ塔を過ぎたあたりでスーッと消え、もっと長く見ていたかった」と話した。

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)によると、ISSは地上から約400キロ上空を秒速約8キロで飛行、90分で地球を1周している。次に県内で長く見られるのは7日午後5時43分ごろから6分間、北から西の空に見えるという。

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