メッツはバウアーに3年1億500万ドルを提示 詳細が明らかに

ドジャースと3年1億200万ドルで合意したことが明らかになったトレバー・バウアーだが、ドジャースとの一騎打ちを繰り広げていたメッツは、ドジャースを上回る3年1億500万ドルを提示していたようだ。「ニューヨーク・ポスト」のジョエル・シャーマンが伝えている。バウアーは「地元のチームであること」や「ワールドシリーズ制覇の可能性が高いこと」に加え、細かな条件の違いをしっかり考慮したうえでドジャースを選択したとみられる。

バウアーがドジャースと合意した契約は3年1億200万ドル。年平均額は3400万ドルとなり、史上最高額(ゲリット・コールの3600万ドル)には届かなかったが、2021年の年俸は4000万ドル、2022年の年俸は4500万ドルであることが報じられており、いずれも単年の史上最高年俸を更新する。また、1年目と2年目のシーズン終了後にはオプトアウト(契約破棄)の権利が与えられており、2023年の年俸が1700万ドルになることを考えると、実質2年8500万ドルの契約と言っていいかもしれない。

一方、メッツが提示した条件は3年1億500万ドル。総額だけで言えばドジャースを上回っていた。その内訳は、2021年の年俸が4000万ドル、2022年の年俸が3500万ドル、2023年の年俸が3000万ドル。ドジャースのオファーと同様、1年目と2年目のシーズン終了後にはオプトアウトの権利が与えられている。1年目にオプトアウトの権利を行使しなかった場合、2年目の年俸が3500万ドルから4000万ドルにアップするという条項も盛り込まれていたようだ。

しかし、最初の2年間だけを見ると、ドジャースが8500万ドルをオファーしているのに対し、メッツは8000万ドルどまり。3年間での総額ではメッツがドジャースを上回っているが、バウアーがドジャースで2年プレーしたあとにオプトアウトの権利を行使し、新たな契約を結んだ場合、3年間で得られる総額はメッツの1億500万ドルを上回る可能性が高い。よって、バウアーの目には最初の2年間で8500万ドルを保証してくれるドジャースのオファーのほうが魅力的に映ったのだと思われる。

3年総額1億ドル超というハイレベルな争いとなったバウアー争奪戦だが、昨季王者・ドジャースの「地の利」に加え、両チームが提示したオファーのなかの細かな条件の違いが、明暗を分けることになった。

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