遊撃手補強が急務のレッズ 元盗塁王のビヤー獲得に向けて交渉中

「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンによると、遊撃手の補強を今オフの最優先課題に掲げているレッズは、ブルージェイズからフリーエージェントとなったジョナサン・ビヤーと交渉を行っているようだ。ドミニカ人記者のジャンセン・プーホルスが「1年200万ドル+出来高で契約合意」と伝えたが、ヘイマンはその後「交渉中」と情報を修正。「シンシナティ・インクワイアー」のボビー・ナイチンゲールによると、マイナー契約となる可能性もあるという。

現在29歳のビヤーは、昨季マーリンズとブルージェイズで合計52試合に出場して打率.232、2本塁打、15打点、16盗塁、OPS.593を記録。16盗塁はアダルベルト・モンデシー(ロイヤルズ・24盗塁)に次ぐメジャー2位の数字で、ナショナル・リーグ盗塁王のトレバー・ストーリー(ロッキーズ・15盗塁)を上回っていたが、リーグを跨いで移籍したため、自身2度目のタイトルを手にすることはできなかった。

ビヤーはアストロズからブリュワーズへ移籍した2016年に打率.285、19本塁打、63打点、62盗塁、OPS.826の好成績をマークして盗塁王のタイトルを獲得。その後はやや低調なシーズンが続いていたが、オリオールズでプレーした2019年は全162試合に出場し、打率.274、24本塁打、73打点、40盗塁、OPS.792を記録する活躍を見せた。

遊撃手の補強を目指していたレッズだが、金河成(キム・ハソン)、アンドレルトン・シモンズ、マーカス・セミエン、ディディ・グレゴリアスが市場から次々に消え、補強の選択肢はほとんど残されていない。ビヤーは近年、二塁手としての出場が多くなっており、遊撃手として100試合以上に出場したのは2016年が最後のため、正遊撃手として獲得することにはリスクも伴う。

レッズが獲得しようとしている遊撃手は、有望株ホゼ・ガルシアの育成期間の「つなぎ役」であり、そういう意味では安価で獲得できるビヤーは適任なのかもしれない。とはいえ、「最優先課題」と宣言していたわりには、寂しい補強になりそうだ。

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