ファイアーズがアスレチックス残留 因縁のアストロズ戦に注目

「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、アスレチックスは自軍からフリーエージェントとなっていた先発右腕マイク・ファイアーズと1年350万ドルで再契約を結ぶことで合意に達したようだ。ファイアーズはアスレチックス残留を希望していることを明言していたが、「サンフランシスコ・クロニクル」のスーザン・スラッサーによると、ファイアーズに対してオファーを提示したチームはアスレチックスだけだったという。

現在35歳のファイアーズは、昨季11試合に先発して59イニングを投げ、6勝3敗、防御率4.58、37奪三振を記録。2019年に自己最多の15勝を挙げるなど、2016~19年の4シーズンで3度の2ケタ勝利を記録し、メジャー10年間で通算75勝をマークしている。

ファイアーズとの再契約に成功したことにより、アスレチックスは今季もクリス・バシット、ショーン・マネイア、ヘスス・ルザード、ファイアーズ、フランキー・モンタスという昨季と同じ5人で先発ローテーションを形成することになる。また、球団ナンバーワン有望株のA・J・パクが先発ローテーション争いに加わることも期待されている。

近年の成績は決して悪くないだけに、ファイアーズに対してオファーを提示したチームがアスレチックスだけだったという事実は非常に興味深い。ファイアーズは2019年11月、アストロズがワールドシリーズ制覇を成し遂げた2017年に不正なサイン盗みを行っていたことを告発して一躍有名となったが、このことがアスレチックス以外のチームからオファーがなかったことと関連しているかどうかは定かでない。

アスレチックスとアストロズは同じアメリカン・リーグ西部地区に所属しているが、ファイアーズは昨季、レギュラーシーズン、ポストシーズンを通してアストロズ戦での登板がなかった。ボブ・メルビン監督は「ローテの都合上、たまたまそうなっただけ」と話していたが、今季は因縁のアストロズ戦での登板が実現するか注目される。

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