被爆クスノキ苗木を植樹 新長崎市庁舎の玄関そばに

伐採されるクスノキ=長崎市魚の町

 長崎市魚の町の市公会堂跡地で整備が進む市役所新庁舎。その敷地内にあるクスノキ2本のうち1本について、市は腐食が進み倒木の危険が高いとして、新年度にも伐採する方針だ。
 市によると、クスノキは高さ10メートルほどで、公会堂が建設された1962年ごろから植えられていた。伐採後には代わりに、山王神社の被爆クスノキの苗木を植樹するという。
 植樹する場所は新市庁舎の玄関周辺とあって、担当者は「長崎を訪れた国内外の人に被爆の実相を知ってもらうきっかけになれば」と期待。苗木が、平和の象徴として成長していくことを願っている。

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