消防総監「犠牲出てもやらねば」

福島原発放水、危機対応を記録

©一般社団法人共同通信社

煙を上げる東京電力福島第1原発3号機。左手前が2号機、右奥が4号機=2011年3月21日(東京電力提供)

 東京消防庁が東日本大震災で事故を起こした東京電力福島第1原発へ冷却用の放水部隊を派遣した際、消防総監だった新井雄治氏(69)は「犠牲者が出てもやらなければならない」と考え、出動を命じていたことが9日、分かった。震災発生から3月で10年となるのを前に、元幹部らが当時の活動内容について検討会を開き、未曽有の危機対応を迫られた経験を記録文書にまとめた。

 検討会は、新井氏が呼び掛け、震災時の作戦室長や現地派遣部隊の元幹部ら約10人が有志で集まり、昨年7~12月に計5回実施された。とりまとめた記録は東京消防庁に提供されている。

検討会の冒頭にあいさつする元東京消防庁消防総監の新井雄治氏=2020年11月、東京都内