ダブルヘッダー7イニング制と延長タイブレーク制は今季も継続へ

日本時間2月9日、メジャーリーグ機構とメジャーリーグ選手会は2021年シーズンの健康プロトコルについて合意に達し、ダブルヘッダー7イニング制と延長タイブレーク制(=無死二塁からスタート)が昨季に引き続いて今季も採用されることになった。今回の合意には、ユニバーサルDH(=両リーグで指名打者制を採用)とポストシーズン出場枠の拡大は含まれておらず、シーズン開幕までの期間で交渉が継続されるとみられている。

60試合制の短縮シーズンとなった昨季は、78度の延長戦が行われたが、最長の試合は13イニングだった(7月29日のドジャース対アストロズ、同8月7日のアスレチックス対アストロズ)。1901年から2019年まで、すべてのシーズンで少なくとも1試合は15イニング以上の試合が行われていたため、無死二塁からイニングをスタートする延長タイブレーク制は一定の効果があったと判断していいだろう。

また、昨季は新型コロナウイルス関連の理由によって45試合が延期となったが、消化されなかったのはカージナルス対タイガースの2試合だけだった。その結果、短縮シーズンのなかで56度のダブルヘッダーが発生し、これは1984年の76度以来の多さ。全試合の約12%がダブルヘッダーの試合となり、これは1978年の13.6%以降では最高の割合だった。ダブルヘッダー7イニング制はコロナ禍のシーズンにおける選手の負担を軽減するうえで、重要なルールと言える。

メジャーリーグ機構は新型コロナウイルスの感染拡大状況を考慮したうえで、シーズン開幕を4月28日に延期し、154試合制でシーズンを開催することを提案していたが、選手会はこれを拒否し、対案を示さなかった。これにより、2021年シーズンは予定通りにスタートすることになり、2月17日にスプリング・トレーニング開始、4月1日にシーズン開幕というスケジュールが予定されている。今季は無事に162試合制のシーズンを開催することができるだろうか。

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