「麒麟がくる」が〝大河不要論〟完全払拭で嵐・松本潤にも追い風

「麒麟がくる」で主演を務めた長谷川博己

7日に終了したNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の全44回の期間平均視聴率が関東地区、関西地区ともに14・4%だったことで、NHKが胸をなでおろしている。

4年ぶりに14%を突破した大河。最終回の平均世帯視聴率も関東地区18・4%で、最終回の18%超えは2011年の「江~姫たちの戦国~」以来9作ぶり。戦国最大のミステリーといわれる「本能寺の変」に国民が注目した。

「NHK局内では〝大河復活〟と喜ぶ声が噴出している。前作が振るわなかっただけに、国民の受信料から成り立っているNHK、そして制作費のかかる大河ドラマの存在意義に厳しい声が向けられていた。ネット上では〝大河不要論〟が展開されていましたからね」(NHK関係者)

前作の「いだてん」は1年間の期間平均も8・2%と初の1桁。これまでの最低記録だった2012年の「平清盛」と15年「花燃ゆ」の12・0%を大きく下回る苦戦を強いられ、何度も最低視聴率更新のニュースが報じられた。

「この時は局内にも大河見直し論が渦巻いていた。しかし、好調な『麒麟がくる』のおかげでそんな声は消え去った。それどころかスピンオフの制作を検討し始めたほど。いだてんショックは完全に払拭した」(前同)

来年の大河、小栗旬主演「鎌倉殿の13人」に好循環をもたらすのは間違いないが、それ以上に23年の「嵐」の松本潤が徳川家康を演じる「どうする家康」について歓喜しているという。

「紅白歌合戦でジャニーズとNHKの蜜月関係に毎年批判が寄せられてましたが、松潤起用で〝ジャニーズ大河〟とやゆする声が出ていた。『麒麟がくる』まで低迷していたら、大河にも嵐やジャニーズ頼りというバッシングが起きたでしょうが、回避できそうで安堵している」(前同)

注目度が上がっただけに、松潤にとってはプレッシャーもあるだろうが、演技で納得させれば俳優としてひと皮むけそうだ。

(視聴率はビデオリサーチ調べ、関東地区、関西地区)

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