北の情報収集・警戒監視等に万全期す 岸防衛相

 岸信夫防衛大臣は9日の記者会見で、北朝鮮が北西部東倉里の発射場で除雪作業を進めている衛星写真が38ノースから発表されたが、防衛省としての受け止めを記者団に聞かれ「弾道ミサイルの発射を含めたあらゆる事態に対応できるように平素から米国とも連携しつつ、各種兆候の把握を含め、常に情報収集・警戒監視等に万全を期している」とした。

 岸大臣は「北朝鮮は、わが国を射程に収めるような弾頭ミサイルを数百発保有しており、近年、前例のない頻度で発射を通じて関連技術や運用の能力向上を図っている。こうした北の核ミサイルを含む動向については、わが国の安全に対する重大かつ差し迫った脅威であると認識しており、いかなる事態においても国民の生命・財産を守るという観点から所要の態勢をとっている」と述べた。

 また8日午前に足摺岬沖で発生した海上自衛隊の潜水艦「そうりゅう」が水面に潜望鏡を上げた際に民間商船と衝突した事故について、岸大臣は「海上幕僚監部に事故調査委員会が設置されたところであり、現在、同委員会が事故の原因の調査を行っている。また浮上する際には安全確認の手順を踏んだ上で浮上する手続きになっており、そうしたことがなされたかどうかも含め、海上保安庁あるいは調査委員会の方で事故原因が究明されると考えている」と語った。事故では潜水艦「そうりゅう」の乗員3人が軽傷を負っている。(編集担当:森高龍二)

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