長崎県内「あびき」に注意を 10~16日大潮期間、長崎地方気象台

あびきの影響で冠水した道路=2019年3月21日、長崎市

 海面が数十分周期で昇降を繰り返す「あびき」(副振動)が長崎県内で発生しやすい時季を迎えた。大きなあびきが発生すると、低い土地での浸水や係留中の船の流出といった被害が予想されることから、長崎地方気象台が注意を呼び掛けている。
 同気象台によると、長崎港は西に開いた特有の地形のため発生しやすく、全振幅100センチ以上のあびきの発生は、3月をピークに2~4月の春先に集中している。
 大潮の満潮時に発生すると、小さな振幅でも被害が発生する恐れがあるという。2019年3月に発生したあびきでは、大潮の満潮時と重なり、長崎市中心部などで家屋が浸水したり道路や線路が冠水したりし、JR長崎線が一時運行を見合わせた。
 同気象台によると次の大潮期間は10~16日。同気象台は「あびきは予測が難しい。気象台が発表する情報に注意してほしい」としている。


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