西日本シティ銀長崎支店70周年 人口減抑制へ 企業の業容と雇用の拡大サポート

「企業の業容と雇用の拡大をサポートしていく」と語る田中支店長=長崎市、西日本シティ銀行長崎支店

 西日本シティ銀行長崎支店(長崎市五島町)が開設70周年を迎えた。田中耕一支店長(56)は、西日本フィナンシャルホールディングス(FH、福岡市)のグループ総合金融力を生かし「企業の業容と雇用の拡大をサポートし、長崎の人口減少にできる限り歯止めをかけたい」と決意を新たにしている。
 1950年、長崎市本籠町(現在の籠町)に設置された西日本無尽(西日本相互銀行を経て西日本銀行に移行)長崎支店がルーツ。銅座町に移った後、現在地にあった大波止支店と統合した。一方で2004年、西日本銀と福岡シティ銀行が合併し西シ銀が誕生。16年には長崎銀行(長崎市)とともに持ち株会社・西日本FHの傘下となった。
 旧十八銀行と旧親和銀行の合併に伴い県内の金融地図は大きく変わった。田中支店長は「(借入先の)間口を広げようという相談を多くいただいた。その動きは今も続いている」と言う。新型コロナウイルスに対しては制度融資にとどまらず「人の動きや商売の在り方が変わる。お客さまと一緒に考え、出口戦略のお手伝いができれば」。課題解決に向けた西日本FHのソリューション力を活用し「人材不足の企業にプロを紹介できる」と語る。
 長崎支店には23人が勤務する。多くは長崎歴史文化観光検定(長崎検定)を受検し、合格すれば名刺に記載。「県外出身者も地元の方々とつながれるように」と言う田中支店長は2級を持つ。
 西シ銀をメインバンクとする、ひぐちグループ(長崎市)の樋口益次郎社長は「人情味があり、議論ができる行風を感じてきた。銀行の役割や価値は変わりつつある。融資だけでなく、リスクを取ってでも一緒にビジネスを創る存在であってほしい」と期待する。

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