車内の変化に注目! テスラ 新型モデルSが大幅モデルチェンジ

テスラが2021年1月27日、モデルSの改良モデルを発表した。内外装デザインを改良しただけでなく、0-100km/h加速2.1秒をマークする最上級モデルPlaid+を新設定するなど大幅なレベルアップがなされている。価格は1069万9000円〜1699万9000円(税込)となる。今回は一新された車内を中心に見ていこう!

テスラ 新型モデルS

EVならではの技! クルマをスマホ感覚でアップデート

ボディサイズは全長4970mmx全幅1964mmx全高1445mmとモデルSは、かなり大柄なボディ

モデルSはテスラの最高級スポーツサルーンという位置付けで2012年にデビュー。発売当初より頻繁にアップデートを行なっており、既存モデルオーナーでもソフトウェアさえインストールすれば、原則常に最新の機能を味わえるなど、これまでの内燃機関モデルでは叶わなかった新たな価値を提供している。

アップデート機能とは、簡単に言えばスマホやPCをアップデートするのと同様の感覚で、インターネットに接続すれば自宅からでもインストール可能。電動車ならではの機能と言える。

>>

絶叫マシン並!? スーパーカー超えの加速

今回の改良は単にソフトウェアのアップデートではなく先述の通り内外装のデザイン、さらにはクルマとしての性能も大幅にレベルアップしている。

特筆すべきは新たに追加されたPlaid(以下プラッド)だ。これまで2つのモーターを搭載したデュアルモーターAWDに加え、プラッドは3つのモーターを搭載し、最上級モデルのプラッド+は1100psを発揮。0-100km/h加速加速はスーパーカー顔負けの2.1秒を実現するなど、世界最速セダンといっても過言ではないレベルに到達している。

最上級モデルプラッド+の航続距離は脅威の837km(アメリカEPA基準)をマークする。

やっぱりモニターは横型がイイ!? 車内を大幅チェンジ

ますます未来のクルマのようなデザインに。モニター下にはワイヤレス充電ポートがふたつ、さらにノートパソコンの充電にも対応したUSBポートが備わる

今回の改良でもっとも注目したいのは車内だ。これまでテスラの車内といえば、エントリーモデルのモデル3を除いて縦型ディスプレイが基本であった。モデルSにならったかは不明だが、その後に登場したボルボの各モデルやプリウスPHVなどのモデルにも縦型モニターが採用されるほど革命的なモノだったのだ。ところが新型モデルSは横型に変更となった。

>>

この横型モニターは17インチシネマティックディスプレイと名付けられ、2200×1300という超高解像を誇る。左右に傾けられる機構を備えたことで、ドライバーごとに好きな角度に設定が可能になったのは嬉しいポイントだ。

レバーはどこに……全てがボタン操作に!

ステアリング中央にうす〜くテスラと刻まれている

さらに見逃せないのがU字型となったステアリングだ。まるでゲーム機のハンドルを想わせる斬新なデザインだが、気になるのはウィンカーやシフトといったあるはずのモノがない点。写真をズームしてみると、ステアリング左右に備わったボタン横に矢印が刻まれているため、ウィンカー操作はボタン式を採用していると思われる。なお従来型ではステアリングコラムに備わっていたシフトレバーが、新型でどう変化したかは写真からは判別できない。

>>

より一層先進的なデザインとなったモデルSだが、少し気になることも。というのも現在U字型ステアリングが合法とされているのは欧州の一部地域のみ。もしかするとアメリカ本国、あるいは日本モデルは既存の丸型に変更となるかもしれないのだ。こればっかりは断言できないが、可能ならばこの形で導入して欲しいところだ。

映像コンテンツのみならず専用ゲームもインストールされているなど、車内での過ごし方も一気に変わりそうだ

フルモデルチェンジ並みの改良となったモデルSだが、一番気になるのはやはり横型となったセンターディスプレイだ。

筆者個人の予想ではあるが、おそらく今後は充電中などに車内でNetflixやYouTubeといった映像コンテンツを楽しみたいというニーズが高まるハズだ。そこで同時に複数コンテンツを過不足なく表示させるためにワイドディスプレイにしたのではないだろうか。

例えば映像コンテンツと充電フローモニターを同時に表示させたい場合、従来の縦型モニターであれば、上下二分割して各コンテンツが表示されてしまう。ところが横型にすることで、右側に充電フローモニターを。左側に映像コンテンツを同時に表示するといったことが可能となるというワケ。

真偽のほどは現時点では未定のため、真実がわかり次第お伝えする予定。

>>

テスラはこれまで各モデルを発表するたびに世界中のユーザーを驚かせてきた。もっといえば自動車メーカーすら意識する存在となりつつある。それだけに今回の改良によって他社メーカーの動向も気になるところだ。

【筆者:MOTA編集部 木村 剛大】

© 株式会社MOTA