ラニーニャ現象 春の間に終息の可能性高い エルニーニョ監視速報

出典=気象庁ホームページ

 気象庁は10日(水)、エルニーニョ監視速報を発表した。昨年夏からラニーニャ現象が続いているが、今後、春にかけてラニーニャ現象は終息し、平常の状態になる可能性が高い(80%)。

 1月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値との差は-0.5℃で、基準値より低い値だった。太平洋赤道域の西部に見られる海洋表層の暖水が次第に明瞭となっており、今後東進して、中部から東部の海面水温の平年より低い状態は解消に向かうと考えられる。

 エルニーニョ予測モデルは、エルニーニョ監視海域の海面水温は、春にかけて基準値に近づき、夏にかけて基準値に近い値か基準値より高い値でで推移すると予測している。以上のことから、今後春にかけてラニーニャ現象が終息し、平常の状態になる可能性が高い(80%)と見込まれる。

エルニーニョ/ラニーニャ現象とは

出典=気象庁ホームページ

 エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象のこと。逆に、同じ海域で海面水温が、平年より低い状態が続く現象はラニーニャ現象と呼ばれる。ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。

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