小田急、最終赤字343億円の見通し 輸送人員の回復遠く

小田急電鉄

 小田急電鉄(東京都)は10日、2021年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が343億円の赤字になるとの見通しを発表した。従来予想から赤字幅が22億円拡大する。再発令された緊急事態宣言の影響で、運輸業やホテル業の業績が悪化すると見込む。

 新たな業績予想では、売上高を3906億円から3831億円に、営業損益を284億円の赤字から320億円の赤字に、それぞれ引き下げた。

 小田急電鉄の輸送人員は、期末にかけて新型コロナウイルス感染拡大前の85%程度まで回復すると見込んでいたが、75%程度にとどまる見通し。ホテル業の客室稼働率も従来予想の1割減で推移するとした。

 同日発表した20年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比30.5%減の2733億200万円、営業損益は176億7800万円の赤字(前年同期は363億8300万円の黒字)、純損益が190億1000万円の赤字(同216億2800万円の黒字)だった。

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