女性殴り、カーディガン奪った被告に懲役7年の判決 横浜地裁「性的被害や命の危険感じさせ、悪質」

横浜地裁

 路上で帰宅途中の女性を殴り、カーディガンを奪ったとして、強盗致傷の罪に問われた土木作業員の男(36)=横浜市港北区綱島西6丁目=の裁判員裁判で、横浜地裁(中山大行裁判長)は10日、懲役7年(求刑同8年)の判決を言い渡した。

 判決理由で中山裁判長は、「夜間、人通りのない暗い道で女性にまたがるなどの犯行態様は、性的な被害や命の危険を感じさせるもので悪質」と非難。被害者の処罰感情も強く、「酌量減軽すべきほどの軽い事案と言えない」と断じた。

 争点となっていた責任能力については、医師による精神鑑定の結果を踏まえ、完全責任能力を認めた。

 判決によると、被告は2019年11月16日、同区日吉本町1丁目の路上で、帰宅途中だった女性=当時(27)=を路上に転倒させ、女性の腹を殴るなどしてカーディガンを奪い、女性の頭などに約2週間のけがを負わせた。

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