ソフトバンク宮崎春季キャンプ（生目の杜運動公園）の１１日、主力中心のＡ組に高卒新人野手２人が特別参加した。飛び入りで加わったのはドラフト１位・井上朋也内野手（１８＝花咲徳栄）とドラフト３位・牧原巧汰捕手（１８＝日大藤沢）。小久保裕紀ヘッドコーチ（４９）の強い意向で実現したものだった。
今キャンプは「１日１０００スイング」をノルマに掲げ、振る量を増やすため打撃練習の方式を刷新するなど改革を断行する新ヘッドがまた動いていた。井上と牧原巧の合流意図について、工藤監督は「ヘッドも含めて上で見てみたいということだった」と説明。「野手全権」を託した参謀役の発案であったことを認めた。
朝のアップから夕方のシート打撃までの濃密な「１日体験」は、１８歳の２人にとって今後の糧になるはずだ。練習の最後には、小久保ヘッドが野手全員を集めた上で、井上と牧原巧にそれぞれ挨拶を促した。工藤監督は「最後に良いシチュエーションをヘッドが用意してくれて、これもすごく良かった」と、参謀役の用意周到な仕事ぶりに頼もしさを感じ取っていた。
「鬼ヘッド」の一面を持ち合わせ、初日からチームに程よい「緊張と緩和」状態を作り出し、充実の時間が流れる王者の春季キャンプ。注目の小久保ヘッドコーチが、随所で存在感たっぷりの働きを見せている。
