カブスとメッツが2016年MVP・ブライアントのトレード交渉を再開

メッツはオフシーズンの早い段階でクリス・ブライアントのトレードについてカブスと交渉を行っていることが報じられていたが、「SNY」のアンディ・マルティノによると、中断されていたトレード交渉が再開されたようだ。今季のメッツの正三塁手にはJ・D・デービスが予定されているものの、不動のレギュラーと呼べるほどの選手ではない。2015年に新人王、2016年にMVPを受賞したブライアントを獲得することで、三塁のグレードアップを狙っているとみられる。

ブライアントはここ数年トレードの噂が絶えないスター選手の1人で、今季の年俸は1950万ドル。今季終了後にフリーエージェントとなるため、昨年12月にダルビッシュ有をパドレスへ放出するなど転換期を迎えているカブスとしては、可能ならばトレードで放出しておきたいところである。

マルティノによると、カブスは少なくともあと4年保有できるデービスに魅力を感じているようだ。昨季は56試合に出場して打率.247、6本塁打、OPS.761に終わったが、2019年は140試合で打率.307、22本塁打、OPS.895を記録。まだ年俸調停権を取得していないため、今季の年俸が格安である点も大きな魅力と言える。

しかし、メッツはフランシスコ・リンドーアを獲得するトレードで2人の若手内野手(アメッド・ロサリオとアンドレス・ギメネス)を放出しており、デービスのような長期間保有できる内野手は貴重な存在。「アンタッチャブルな存在」とは考えていないようだが、簡単には放出に応じないとみられている。

また、メッツはブライアントの高額年俸を引き受ける代わりに、デリン・ベタンセスやジューリス・ファミリアといったベテラン救援投手を引き取ってもらいたいと考えているようだ。よって、デービスやその他の有望株の「価値」とブライアント、ベタンセス、ファミリアの「負担」のバランスを考慮しながら、トレード交渉が進められることになりそうだ。

ブライアントとともにトレード候補に挙げられていたリンドーア(インディアンス→メッツ)とノーラン・アレナード(ロッキーズ→カージナルス)はすでに移籍が決定。ブライアントもシーズン開幕までにカブスを去ることになるのだろうか。

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