ベニンテンディの移籍がブラッドリーJr.の去就に与える影響は?

ムーキー・ベッツが1年前にドジャースへ放出され、アンドリュー・ベニンテンディもロイヤルズへのトレードが決定したため、2018年にワールドシリーズ制覇を成し遂げた当時の外野トリオで今季もレッドソックスでプレーする可能性があるのは現在フリーエージェントのジャッキー・ブラッドリーJr.だけという状況になった。ベニンテンディの放出によって外野手がさらにグレードダウンしたレッドソックスだが、ブラッドリーJr.と再契約を結ぶ可能性はあるのだろうか。

メジャーリーグ公式サイトのマーク・フェインサンドによると、ライバル球団の2人に幹部が「レッドソックスはブラッドリーJr.と再契約する」と予想しているという。レッドソックスは今オフ、ハンター・レンフローと契約し、ベニンテンディとのトレードではフランチー・コルデロを獲得。この2人をプラトーンで左翼に置き、中堅にブラッドリーJr.、右翼にアレックス・ベルドゥーゴが入れば、ひとまず外野のレギュラーは形になる。

ただし、チーフ・ベースボール・オフィサーのチェイム・ブルームは「ジャッキーがチームにフィットする方法を見つけられればいいなと思っているが、(再契約が)実現しないかもしれないということも認識している」と慎重な姿勢を崩さない。「ジャッキーの動向をチェックし続けるつもり」と完全撤退はしない方針だが、年俸が格安(80万ドル)のコルデロについて「我々のロースターにとてもフィットする存在」と話しており、わざわざ年俸660万ドルのベニンテンディを放出して、より高額なブラッドリーJr.と再契約するとは考えにくい。

レッドソックスはすでにエンリケ・ヘルナンデス(右打ち)を獲得し、マーウィン・ゴンザレス(両打ち)との契約合意も報じられているため、この2人のユーティリティ・プレーヤーを左打ちのコルデロや右打ちのレンフローとプラトーンで起用することもできる。よって、ブラッドリーJr.の価格が大幅に下がるようなことがない限り、2018年世界一の外野トリオは完全に解体されることになるだろう。

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