京急、最終赤字253億円へ 交通・ホテル、コロナで悪化

京急グループ本社

 京浜急行電鉄(横浜市西区)は12日、2021年3月期の連結業績予想を下方修正し、最終損益が253億円の赤字になるとの見通しを発表した。従来予想から赤字幅が23億円拡大する。再発令された緊急事態宣言の影響で、交通やホテル事業の業績が悪化すると見込む。

 新たな業績予想では、売上高を2415億円から2343億円に、営業損益を183億円の赤字から217億円の赤字に、それぞれ引き下げた。

 京浜急行電鉄の下期(20年9月~21年3月)の輸送人員は前年同期比8割超と見込んでいたが、7割超程度になる見通し。レジャー・サービス事業でも、同社が運営するビジネスホテルの下期(同)の稼働率を34.5%から27.6%へと引き下げた。スーパーマーケットや百貨店業の流通事業でも、外出自粛などの影響で従来予想より減収になると予想した。

 同日発表した20年4~12月期の連結決算は、売上高が前年同期比29.3%減の1690億8700万円、営業損益が139億200万円の赤字(前年同期は280億5700万円の黒字)、純損益が198億4100万円の赤字(同170億9300万円の黒字)だった。

 交通事業では、前年同期比37.0%の減収となり、156億8000万円の営業赤字となった。鉄道は輸送人員が前年同期比で32.1%減少。中でも羽田空港2駅は、57.9%減だった。

 レジャー・サービス事業は22億9500万円の営業赤字だった。新型コロナによるホテルの臨時休業などが影響し、ビジネスホテル単体では80%の減収となった。

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