被爆者らが意見書 安保法制違憲訴訟、長崎地裁へ提出

提出した意見書について会見する関係者=長崎市役所

 集団的自衛権の行使を認めた安全保障関連法は憲法違反として、県内の被爆者ら211人が国に損害賠償を求めた訴訟で、原告側が12日、裁判官への要望などをまとめた意見書を長崎地裁に提出した。3月1日の結審を前に「賢明で公正な判決を」などと求めた。
 意見書は被爆者ら計40人が記述。憲法解釈を変更した政府への批判や戦争への恐怖、平和への思いなどをつづった。
 原告側は提出後に長崎市役所で会見。川野浩一さん(81)は「体の奥底には、いまだに戦時中の恐怖の記憶が残っている。まさに悪夢」と訴えた。山川剛さん(84)は「武力に頼らない平和を望んでいる。裁判官の良心に期待したい」と述べた。

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