「日本ビール産業の祖」として知られるウィリアム・コープランド(1834~1902年)の遺徳をしのぶ119年忌の墓前祭が11日、横浜外国人墓地(横浜市中区)で営まれた。
コープランドは1870年、横浜・山手にビール醸造所「スプリングバレー・ブルワリー」を開設。同醸造所の跡地には、関東大震災で被災し移転するまでキリンビール山手工場があった。例年、同社グループの社員が多数集まるが、今年は新型コロナウイルス感染拡大を受けて人数を絞り、同社横浜支社の安武直幸支社長ら12人が参列した。
墓前祭では、同社横浜工場(同市鶴見区)の九鬼理宏工場長が献花。安武支社長は「コロナ禍で厳しい環境にあるが、ビールを通じて幸せと平穏な日々を届けられるよう、コープランドの遺志を引き継いで取り組んでいきたい」とあいさつ。思いを新たに献酒していた。