ハマグリ大量打ち上げ、ボラの大群…震度6強地震 昨年11月から〝宏観現象〟

不気味なグロブスター

宮城県南部や福島県で震度6強を観測する地震が13日午後11時8分ごろ、発生した。震源地は福島沖で、地震の規模はマグニチュード7・1とされる。昨年から太平洋では、〝宏観現象〟といわれる大地震の前触れとされる動物の異常行動が相次いで報告され、専門家の間では地震が警戒されていた。

太平洋では昨年11月11月に千葉・九十九里浜沖の約40キロにわたって、ハマグリが大量に打ち上げられる謎の現象が起き、同月22日に茨城・東海村で震度5弱の地震が発生していた。

その後も宏観現象の一種とされる謎の現象は観測されていた。先月29日には千葉・銚子の君ヶ浜に正体不明の生物の死骸であるグロブスターが打ち上げられ、太平洋の海底でプレートが動くことにより、高周波が発生し、生物の方向感覚を狂わせた可能性が指摘されていた。

また今月4日に東京・大田区呑川、8日には茨城・かすみがうら市の菱木川で、海水魚である大量のボラが川を埋め尽くすほどに俎上し、ニュースとなった。

宏観現象と地震の関連性は科学的に明かされていないが、過去さまざまな地震で偶然とは思えない動物の異常行動や自然界での不可思議な現象が発生していることから研究が進んでいる。

防災アナリストの金子富夫氏は「昨年6月から横須賀や神奈川での異臭現象、ハマグリの大量打ち上げ、ボラの大量発生があって、いずれも太平洋に面する場所で、宏観現象ではないかと心配していた矢先に大きな地震が起きた。2011年3月の東日本大震災の発生から10年を前に改めて、日本ではいつ大きな地震が起きてもおかしくないことを心掛け、コロナ禍でもあるので、より一層の対策をしてほしい」と話した。

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