KO―D新王者・秋山準がDDT入団&重役ポスト就任へ! 手腕評価の高木社長が明言

DDTを変革する

58歳の武藤敬司に51歳の秋山準も続いた! 14日のDDT川崎大会で秋山は王者の遠藤哲哉(29)を破り、KO―D無差別級王座を初戴冠した。試合後はDDTからのオファーを受け入れ、正式入団する意向を表明。これに対しサイバーファイトの高木三四郎社長(51)はDDTのさらなる飛躍と改革を託し、団体首脳として新たなポストを用意する考えを明らかにした。いよいよリング内外に強い影響力を持つ〝全権王者〟が誕生する。

特別立会人を務める鉄人・小橋建太(53)が見守る中、秋山は硬軟織り交ぜた攻撃で遠藤を追い込んだ。先日、左膝半月板損傷による関節鏡下半月板切除術を受けた箇所を狙われる場面もあったが、王者が小橋直伝の握りこぶしをつくってから放ったフェニックススプラッシュをかわし、一気に勝負へ。最後は変型スターネスダストαにつなぎ3カウントを奪った。

わずか2日前には武藤が、ノアのGHCヘビー級王座を主要シングル王座史上最高齢で戴冠したばかり。負けじとベテランの底力を見せた秋山は「このベルト、ちょっと借りとくな」と遠藤にメッセージを送り、早くも樋口和貞(32)を次の挑戦者に指名した。

昨年5月、全日本プロレス所属の身でDDTのゲストコーチに就任し、7月1日付でレンタル移籍となった。全日本との契約が満了した今年1月からはフリーとなり、高木社長から所属のラブコールが届いたが、タイトル戦を控え回答を保留していた。しかしこの日の結果を受けて「これでしっかり言えると思います」と笑顔をのぞかせた。

秋山入団が確実になった高木社長は本紙に「もう一歩突っ込んで、何かしらポジションに就いていただきたい。コーチよりもっと先の。具体的にはこれから話してですけど」と重役として迎え入れる方針を明かした。

かねて同社長が公言する業界の盟主・新日本プロレス超えを目指す上でも「DDTは今こそ変わらなきゃいけない時期にきていると思う。そこでプレーヤーとしてはもちろん、他にも人脈だったりスタッフへの指導も。(全日本で)ジャイアント馬場さんの経営学も見ているし、(ノアで)三沢光晴さんが業界の盟主となった時の手腕も見ている。そういう経営的な部分も伝えてほしい」と熱望。リング内外で指揮や指導に外交もこなす役割を託す。

秋山も12日にノアのホープ・清宮海斗(24)と対戦したことを踏まえ「(DDTの若手は)プロレスに本気で向き合ってほしい。どこかで『こんなもんだろ』っていうのがあるんじゃないか。清宮、試合後に泣いてたんだよ。それだけプロレスに本気ってことなんだよ。俺もしょっちゅう、裏で悔しくて泣いたし。それくらいDDTのやつらも本気になってほしい。それが俺の本道。そういうものを伝えたい」と語った。秋山の正式加入によりDDTマットに変革の時が訪れる。

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