クラブW杯表彰式でも「女性差別」 カタール王室のメンバーが女性審判を“無視”

決勝戦を終え、大会は無事終了にみえたが…(写真は優勝したバイエルン・ミュンヘン=ロイター)

バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)の優勝で幕を閉じたクラブW杯(カタール)で女性差別行為が起こり、波紋が広がっている。

Bミュンヘンはティグレス(メキシコ)との決勝(11日)に1―0で勝利して2度目の優勝を果たした。事件が起きたのは、その後の表彰式。この試合の審判団には女性も含まれていたが、表彰式に出席した地元カタール王室のメンバーが、男性審判と握手する一方で、女性審判が目の前を通っても全くの無視を貫いていたのだ。

このシーンの動画はSNSなどで拡散され、女性差別だと世界規模で反発が広がっている。アトレチコ・マドリード(スペイン)でプレーする同国代表MFバージニア・トレリージャ(26)は、自身のツイッターで、この動画とともに「握手をしないどころか見向きもしない…。私がこれまで見てきたことからすると、明日起きて恐竜を見るより、確実にこっちの方が驚きだわ」とコメントした。

長らく問題視されてきた中東地域の男女格差意識が、こんなところでも露呈。2022年のW杯でも女性が審判団に加わる可能性は高いが、このままでは開催にふさわしいかどうかの議論も起こりかねない。

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