メッツがピラーと1年契約で合意 ブラッドリーJr.からは撤退か

日本時間2月16日、メッツがロッキーズからフリーエージェントとなっていたケビン・ピラーと1年契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。ジョージ・スプリンガーの獲得に失敗したメッツは今季もブランドン・ニモを正中堅手として起用する見込みだが、アルバート・アルモラJr.に加えてピラーまで獲得。外野手の層はかなり厚くなっており、ジャッキー・ブラッドリーJr.の獲得に動く可能性は限りなく低くなったと言えそうだ。

現在32歳のピラーは昨季レッドソックスとロッキーズで合計54試合に出場して打率.288、6本塁打、26打点、5盗塁、OPS.798を記録。かつてメジャー屈指のレベルを誇った守備力には衰えがみられるものの、近年は打撃力がアップしており、昨季の打率.288、出塁率.336、長打率.462はいずれも自己ベストを更新した。

レギュラー級の実力を持つピラーだが、外野手の層が厚いメッツではレギュラーの座は保証されていない。外野の両翼にはドミニク・スミス、マイケル・コンフォートという好打者がおり、右打ちのピラーは左打ちのニモと中堅でのプラトーン起用が有力。アルモラJr.やギジェルモ・エレディア、ホゼ・マルティネスも控えており、さらにはジョナサン・ビヤーも外野を守ることができるため、2チーム分の外野トリオを形成できそうなくらいの選手層となっている。

スプリンガーやトレバー・バウアーといった大物フリーエージェント選手の獲得を逃したことばかりが目立っている今オフのメッツだが、インディアンスとのトレードでフランシスコ・リンドーアとカルロス・カラスコを獲得したほか、捕手にジェームス・マッキャン、ブルペンにはトレバー・メイやアーロン・ループを加えるなど、的確な補強を展開。一連の補強のなかで選手層も非常に厚くなっている。今後は投手補強に動くとみられており、さらに戦力アップして開幕を迎えることになりそうだ。

なお、ピラーの契約条件について「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンは「1年500万ドル、最大で2年1000万ドル」と伝えている。

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