〝北朝鮮のクリロナ〟と称されるカタール1部アルドハイルのFWハン・ガンソン(22)が、金正恩総書記(37)率いる朝鮮労働党政権に違法送金したとして強制送還となった。
英紙「サン」は「北朝鮮のクリスチアーノ・ノロナウドと呼ばれるハンが、国連制裁に違反したとして告発された後に帰国を余儀なくされた」と報道。オックスフォード大学の国際関係の権威であるエドワード・ハウエル氏が「ハンの収入は北朝鮮政権にとって明らかに収入源だっただろう」と語り、月給8万ポンド(約1170万円)のほとんどをハンが北朝鮮へ送金していたと指摘する。
ハンはかつてイタリア1部の名門ユベントスに在籍し、一時はイングランド・プレミアリーグのリバプールやマンチェスター・シティーも獲得を狙っていたほどの逸材ストライカー。昨年1月にアルドハイルへ移籍金700万ユーロ(約8億9000万円)、年俸1億円の5年契約という好待遇で加入したが、今季開幕後に突如姿を消しており、これが強制送還だったというのだ。
国連は北朝鮮の核開発に対して経済制裁を実施しており、同国への国際送金が禁止されている。アルドハイルの調査でハンの違反が確認されたため契約解除となったようだ。
世界を舞台に活躍が期待された北朝鮮版クリロナだが、このままサッカー界から追放となりそうだ。