山口がリリース・ウエーバーを通過 正式にフリーエージェントに

日本時間2月17日、ブルージェイズは山口俊がリリース・ウエーバーを通過し、正式にフリーエージェントとなったことを発表した。リリース・ウエーバーとは球団が選手をリリース(解雇)する際に取られる手続き。山口は昨季の成績と比較して年俸が317万5000ドルと高額なため、獲得を希望する球団は現れなかった。なお、ブルージェイズは山口の今季の年俸を負担する必要があり、山口は317万5000ドルを受け取ることができる。

現在33歳の山口は2019年オフに読売ジャイアンツからポスティング制度を利用し、ブルージェイズと2年635万ドルで契約。先発ローテーション入りを果たせず、ブルペンの一員として昨季の開幕を迎えたが、メジャー初登板から2試合連続でタイブレークの延長10回に登板するという不運もあり、2試合連続負け投手(防御率36.00)という最悪のスタートを切った。

8月に入るとロングリリーフで好投する試合が増え、9月上旬には防御率が3点台まで改善。ところが、9月15日のヤンキース戦で7失点の大炎上を喫すると、シーズン最後の2登板でも合計7点を失い、防御率8点台でシーズンを終えることに。メジャー1年目は17試合に登板して2勝4敗、1ホールド、防御率8.06という成績だった。

メジャー2年目の今季は先発の座を勝ち取ることを目指していたが、ブルージェイズは自軍からフリーエージェントとなったロビー・レイと再契約し、メッツとのトレードでスティーブン・マッツも獲得。先発ローテーションに山口が入る余地はなく、「ロングリリーフをこなせる右腕」というポジションも先発ローテーションから押し出されたロス・ストリップリングと新加入のタイラー・チャットウッドで埋まってしまったため、山口は余剰戦力となっていた。

その結果、ブルージェイズはレッドソックスから26歳のジョエル・パヤンプスをウエーバーで獲得する際に山口のDFAを決断。大方の予想通り、ウエーバーでの獲得を希望する球団は現れず、山口は正式にフリーエージェントとなった。

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