トランプ氏、議会襲撃の「責任」指摘した共和党幹部を酷評 「気難しく無愛想」

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米共和党のドナルド・トランプ前大統領は16日、同党幹部ミッチ・マコネル上院院内総務を痛烈にこき下ろした。マコネル氏は先週、米連邦議会襲撃事件をめぐり、トランプ氏には「道義的に責任がある」などと非難していた。

トランプ氏はこの日の声明で、「ミッチは気難しく、不機嫌で無愛想な政治屋だ」とし、「彼につこうとする共和党の上院議員は2度と選挙で勝てない」と述べた。

また、マコネル氏は「政治的洞察力や見識、手腕、人格が欠如」しており、これが昨年11月の大統領選後の共和党の上院での支配権喪失をもたらしたとした。

長年にわたり上院を率いてきたマコネル氏は13日、米連邦議会襲撃事件を扇動したとされたトランプ氏の弾劾裁判の評決で、無罪に投票した。

一方で、トランプ氏が昨年11月の大統領選での敗北を認めず、不正があったなどと「とんでもないうそ」を発信していたため、支持者らが議事堂を襲撃する事態になったと主張。トランプ氏には「道義的に責任がある」と非難した。

マコネル氏は無罪評決後、トランプ氏はまだ刑事裁判の場で責任を問われる可能性があると指摘。「(トランプ氏は)まだ決して無罪放免にはなっていない。この国には刑事司法の制度があり、民事訴訟もある。どちらも、大統領経験者を責任から免除しない」と述べた。

トランプ氏はマコネル氏について何と

トランプ氏は16日、先月20日の大統領退任後で最も長い声明を発表した。

「ミッチ・マコネル上院議員のような政治『指導者』が指揮を執っている状態では、共和党が再び尊敬され、力を持つことは決してない」

トランプ氏は、昨年の上院選でマコネル氏から支援・支持を「懇願」されたとし、自分が支援しなければマコネル氏は落選していたと主張した。

また、「アメリカを再び偉大にすること、そして我々のアメリカ第一主義を支持する」共和党候補を予備選で支援すると表明。マコネル氏は「この国にとって必要とされていることや、正しいことは絶対やらないだろう」とトランプ氏は述べた。

トランプ氏とマコネル氏、いつから険悪に?

共和党のトランプ氏とマコネル氏は、トランプ氏の大統領在任中、友好的な協力関係を築いていた。

しかしトランプ氏が昨年11月の大統領選で敗北すると、2人の関係性は変化した。マコネル氏は12月中旬以降、トランプ氏と話しをしていないと明かしている。

警官1人を含む5人が死亡した、今年1月6日の米連邦議会議事堂襲撃事件後に2人の溝は深まった。

この暴動を扇動したとして下院で弾劾訴追されたトランプ氏は、13日に上院で無罪となった。有罪を支持した共和党議員はわずか7人だった。マコネル氏ら43人が無罪に投票した。弾劾裁判の有罪評決には上院議員の3分の2にあたる67人以上の賛成が必要だった。

無罪に投票したにも関わらず、マコネル氏は無罪評決後に「あの日の出来事を挑発したことについて、トランプ大統領に実態的にそして道義的に責任がある。それは紛れもないことです」などとトランプ氏を非難した。

「暴徒は彼(トランプ氏)の名のもとに議事堂を襲撃していた」、「これらの犯罪者は彼(トランプ氏)の旗を掲げ、彼への忠誠を叫んでいた」とマコネル氏は述べた。

トランプ氏との関係がこの1カ月で悪化したのは、マコネル氏だけではない。

トランプ氏の顧問弁護士を務めていたルディ・ジュリアーニ元ニューヨーク市長は16日、トランプ氏のための法的業務を停止したと明らかにした。

トランプ氏の側近で選対委員長だったジェイソン・ミラー氏も、ジュリアーニ氏は「現在、いかなる法的案件でもトランプ前大統領の代理人は務めていない」と、米CNNに述べた。

トランプ氏は2度目の弾劾訴追を受けたことに腹を立て、ジュリアーニ氏への弁護士費用の支払いを止めようとしたと、米メディアが先月に報じていた。

しかしミラー氏はCNNのインタビュー後、ジュリアーニ氏は今もトランプ氏の「味方であり友人」だとツイート。「ジュリアーニ氏が前大統領の代理人を務めている係争中の事案がない」ため、一緒に仕事をしていないだけだと説明した。

(英語記事 Trump: McConnell is 'dour political hack'