英国「監督解任レース」オッズに異変 1番人気にトットナムのモウリーニョ監督が浮上

モウリーニョ監督(ロイター)

不振と言われていたイングランド・プレミアリーグの昨季王者リバプールは、欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメント1回戦第1戦でライプチヒ(ドイツ)を2―0で下し、その実力を改めて示した。

試合前、リバプールのユルゲン・クロップ監督(53)は会見の席で辞任や休養の話が飛び交っていることに対し「休養は必要ない。私のことは心配しなくていい」とすべて否定。試合でもしっかり結果を残したことで、辛らつな英国メディアも指揮官への称賛を並べた。

13日のレスター戦で1―3の完敗を喫した直後、大手ブックメーカー「パディパワー」は「プレミアリーグで次に解任される監督」のオッズでクロップ監督を1・53倍の1番人気としていたが、前述の会見とライプチヒ戦の快勝で6・5倍の4番人気に落とした。

代わって1番人気に浮上したのが、トットナムのジョゼ・モウリーニョ監督(58)で2・75倍。トットナムは昨年末までは好調で優勝争いに食い込む勢いだったが、13日のリーグ戦でマンチェスター・シティーに0―3と完敗。ここ5試合で4敗と勢いを失い、9位に沈んでいる。来季の欧州CL出場権獲得も危うい状況だ。

ただ、これが先日のクロップ監督のように「1倍台」の圧倒的人気にならないのは、モウリーニョ監督が解任された場合にトットナムが6億円以上の違約金を支払わなければならない契約があるから、と言われる。

ちなみに、2番人気は「解任監督なし」で5倍。3番人気は6・5倍でクリスタルパレスのロイ・ホジソン監督(73)、4番人気がクロップ監督、5番人気はニューカッスルのスティーブ・ブルース監督(60)と続いている。前回公開された賭けの対象になかった「解任監督なし」がいきなり出てきたあたり、イングランドの監督解任レースは案外、平穏なのかもしれない。

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