VRの国際映画祭「Beyond The Frame Festival」オープニングでコムアイらがトーク!

VR映画の上映・コンペティションを行う日本初の国際映画祭「Beyond the Frame Festival(ビヨンド・ザ・フレーム・フェスティバル)」が2月12日(金)~2月21日(日)が開催中。

開催初日となる本日2月12日(金)はオンラインイベントとして、「オープニングセッション」を行なった。

本映画祭アンバサダーでアーティスト・コムアイとナビゲーターのVTuber届木ウカが異色のコラボが実現し、企画運営メンバーの待場勝利(VRコンテンツプロデューサー)と映画祭上映作品をピックアップして、見どころや楽しみ方など話に花を咲かせた。

コムアイは

「VRは、今回のお話しをいただくまで、展覧会やゲームで体験したくらいでした。(以前)加山雄三さんの船で体験させていただいて、(加山さんが)VRのゲームをめちゃくちゃやっていて使いこなして…とても(技術を取り入れるのは)早いなと思いました。ゲームのほかには、エロとかホラーのイメージだったのですが、今回作品を観て、自分もなにか作ってみたくなりましたし、この面白さを人に伝えたいという気持ちがすごいあります。」

とVRにまつわるマル秘エピソードから、VR映画の楽しみ方やVRの持つ可能性とともに今後の制作意欲をみせる発言まで飛び出し、”VR映画”の魅力について、語り尽くした。

オンライン開催となる本映画祭は、12日を皮切りに全8回のトークイベントを実施。詳しくは公式HPをチェック。尚、本イベントの様子はyoutubeにてアーカイブ配信中。

Beyond The Frame Festival オープニングセッション

日時:2月12日(金)実施(オンラインイベント)

"オープニングセッション”BTFF観どころ&ラインナップ一挙紹介! 〜無限の世界に飛び出そう

MC:届木ウカ (Vtuber)*映画祭ナビゲーター

ゲスト:KOM_I (歌手・アーティスト)*映画祭アンバサダー

待場勝利 (VRコンテンツプロデューサー)

アーカイブ/YouTubeはこちら

コメント(抜粋)

コムアイ:

今回、お話しをいただくまで、いままで映画というジャンルでは見たことなくて、展示作品やゲームで体験したくらいで、自分のなかで一線を引いていて、自分とはあまり関係がないのではないのかなと思っていました。お話しをいただいて、観てみたらハマってしまって、芸術性の高い作品がたくさんあるんだと思ったので、皆さんに知っていただきたい、思うようになりました。

VRに触れたことは?

コムアイ:

展覧会で体験したり、バイオハザードをやったことがあります。(バイオハザードは)結構トラウマティックでめっちゃ怖かったです。VRは、(以前)加山雄三さんの船で体験させていただいて、(加山さんが)VRのゲームをめちゃくちゃやっていて使いこなして…とても(技術を取り入れるのは)早いなと思っていました。ゲームのほかには、エロとかホラーなど技術の先端を使用しているイメージだったのですが、今回作品を観て、自分もなにか作ってみたくなりましたし、この面白さを人に伝えたいという気持ちがすごいあります。何が違うというと…作家のセンス次第だと思いました。どこにフォーカスして、何を面白いかと思うのかっていうことだと思います。

待場勝利:

2016年はVR元年と言われていました。コミュニケーションツールとして使われていたVRと映画を組み合わせたら、どうなるんだろう、と思い製作をスタートしました。日本でももっと作れたら、と思い頑張ってきたのですが、やっと今回、日本でもVRに特化した国際映画祭をスタートできて非常に嬉しいです。これを機にクリエイターの皆様やライトユーザーの方々にもVRに魅力に触れていただけたらなと思っています。

届木ウカ:

VR映画をたくさん観ることができて、イベントに参加できることができて嬉しいです。VR映画はこれから伸びる分野だと思いますし、日本の映画祭、第一回に参加できたということは、絶対誇れる思い出になると思うので、今日の思い出を大事に帰ってください!皆さんもこれからの未来を共に生きていきましょう!

ピックアップ作品(コムアイ)

HOMEVRでの一発撮りなのに、いい意味で緊張感がない。企画が通ったことに驚くくらいシンプルなお話なのに目線がキーになっていて、自分と違う年齢の人に感情移入ができる、体験できるというVRの良さが出ています。

CROW:THE LEGEND子供心がくすぐられる大人がみても感動する作品でした。ストーリーにアメリカらしいコミカルさもあり、壮大さもありながら、宇宙の話の相性の良さを感じました。

Look at Meファーストカットの不自然さが、敢えての演出で二重構造になってることにやられましたし、未来への危機感をベースにストーリーを組んでいるのも映画としてのクオリティを感じました。

Space Explorers:The ISS Experienceドキュメンタリーの可能性をまず感じました。いままでの宇宙ステーションで働く人たちの近くにいけた感じがしましたし、彼らの人生に近づけた作品でした。

Replacements/諸行無常ここまで大きなプロジェクトの作品が多かったんですが、なるべくインディペンデントな作品も紹介したいなと思って選びました。政治的な意図もあるように感じるし、(細部まで)何回も観るのがおもしろい映画でした。

MOWB手描きアニメーションのVRが初めてだったので、おもしろいと思いました。2Dの手描きのアニメーションのイメージを思いきや、光の表現がとてもきれいで才能だなっと思ったり、表現の仕方のオリジナリティを感じました。

Gloomy Eyes/グルーミーアイズティム・バートンの初期のアニメーション作品を思い出しました。VR映画を観ていると暗闇をどう使うかも大事な気がしていて、ミニチュアの世界をのぞき込んでいるお話のアイデアも面白かったです。

The Book of Distance/ザ ブック オブ ディスタンス 教育的な要素も観た後はあると思いますし、ゲーム性もあって、いろいろな要素が交差している。最初に監督が出てきて紹介するのも、いままで観たことがなくてびっくりしました。VRの中でも6doFは自分の動きでストーリーが変わるような、自分が(映像のなかで)社会性を帯びる魅力が面白かったです。

Amends/償い子供の目線からスタートして、自分の小さいときに母親や大人が大きく見えることってあったなと思いながら、母親との関係が描かれていて、子供のトラウマとともに描かれる物語のゴールがとてもよかったです。

~Q&A~VRで音楽業界はどう変わると思いますか?

コムアイ:

最近リリースした屋久島でライブした作品「YAKUSHIMA TREASURE(水曜日のカンパネラ)」は、VR化する可能性もありそうなんです。ライブ中、空間丸ごと360度スキャンしていて、今回公開しているのはフレームがあるものですが、ヘッドマウントがもっと普及しているのなら、VR版を出すのも全然ありだし、展示とかできたらいいなあと思っています。音楽業界も歩みよれると思いますし、勉強できる要素もあると思いました。

これからVRでどんな作品を観てみたいですか?

コムアイ:

アートで作品をつくりたいなと思いましたね。パフォーマンスアートみたいなことをしてみたいです。VRの場合は、その空間に人が存在していなくても成り立つので、それぞれ一人づつでも観れることもできるし、観客一人をずっと見つめることもできるので、そういう視点を使ったこともできるなと思いました。

待場勝利:

来年は、コムアイさんは出品者として出るかもしれないですね~(笑)

コムアイ:

出品!?(笑) そうですね、出品したいです~!

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