米人気歌手デミ・ロヴァート 新作映画でクスリに溺れた衝撃の半生明かす

赤裸々告白したデミ・ロヴァート(ロイター)

米人気歌手デミ・ロヴァート(28)が2018年に薬物中毒で緊急入院した際、治療中に心臓発作と3度の脳梗塞を発症し、生死の境をさまよっていたことが明らかになった。18日に公開されたドキュメンタリー映画「デミ・ロヴァート/ダンシング・ウィズ・ザ・デビル」の予告編で分かった。

同作はデミが薬物依存症から立ち直るまで、過去3年間のキャリアと苦悩を描いた作品。

この中でデミは薬物中毒の後遺症が体と心に与えた影響について「脳へのダメージが残り、今でも後遺症に苦しんでいる。視野の一部が失われたので車はもう運転していない。目がぼやけているから本を読むのも時間がかかる」と語った。

デミは10歳で子役デビュー。2008年の16歳の時、ディズニー・チャンネルのテレビ映画「キャンプ・ロック」でヒロインを演じ、一躍ブレークした。

同年にリリースしたデビューアルバム「ドント・フォーゲット」はビルボード初登場2位。翌年の2枚目「ヒア・ウィー・ゴー・アゲイン」は初登場1位の大ヒットとなった。

だが、華やかなスター街道の裏では、学校でいじめを受け、摂食障害になり、自傷行為を繰り返した。やがてアルコールやドラッグの依存症になり、リハビリ施設に入院した。

退院してからはしばらく飲酒と薬物乱用を克服したものの、薬物依存症が再発。18年10月に重篤なヘロイン中毒で緊急搬送されたのだ。

デミは米誌「ピープル」に、「全てはこのことを学ぶため、必然的に起きたこと。ここまで苦しい道のりだった。時々振り返るの。乗り越えるための苦痛を思い出しては悲しくなる。でも何も後悔はしていない」と語った。

同作はユーチューブが製作し、3月16日に米国・テキサス州オースティンで開催される映画や音楽などの大規模イベント「サウス・バイ・サウスウエスト」でプレミア上映され、米国では23日からユーチューブで公開される。

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