大崎電気とアシオット、OCRデバイスにより各メーターを一括管理できる「スマートビルディングシステム」の共同開発を開始

ビルや商業施設では一般的に、オーナーが、各テナントに電力・水道・ガスメーターを設置し、施設管理者がテナントのエネルギー使用量を計測する。中小ビルや商業施設では、従来から機械式メーターが多く利用されてきたため、施設管理者は各テナントの巡回(目視検針)を行い、エネルギーコストを算出してテナントに請求を行う必要がある。しかしながら施設によっては、テナントの営業時間内のみ検針可能などの時間的な制約やメーターの設置環境に伴う確認作業の困難さ、あるいは目視ミスや転記ミスといった誤検針が原因となり、テナントへの誤請求など機械式メーターの利用にはいつくもの課題が存在している。大崎電気工業株式会社(以下、大崎電気)とアシオット株式会社は、大崎電気のハードウエアや自動検針システムに関わるノウハウとアシオットのIoT/AI技術を用いて「スマートビルディングシステム」の開発を2021年2月19日より着手する。その第一弾として、スマートビルディングシステムの一機能である「OCR検針システム」をリリースする。OCRデバイスは、既設の電気メーターや水道メーターに取り付けることができる。メーター交換に必要な電気工事を伴わないため、容易に自動検針システムを導入することができる。また、ビル管理者は現地を巡回することなくインターネットを経由して遠隔で一括管理できるため、検針からテナントへの請求書発行までの一連の業務工数を削減できる。

同システムにより、ビル管理者の現状課題である省人化と業務効率化の実現に寄与する。今後同システムは、2021年後半から実証試験を開始し2022年前半より販売開始を予定している。また、2025年度末までに累計1,000施設へのスマートビルディングシステムの導入を目指すとしている。

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