楽天・滝中“先発ローテ”への悲壮決意「腐らず結果残しチャンスを待つ」

先発ローテ入りを目指す滝中

相次ぐライバル出現でも負けられない。楽天のプロ2年目右腕・滝中瞭太投手(26)が開幕からの先発ローテーション入りに闘志を燃やしている。

昨季は新人ながら9月に先発ローテーション入り。公式戦での登板は8試合に終わったものの、2勝を含め計4試合でクオリティースタート(6回自責3以内)を記録。シーズン最後まで安定した投球を続けたため今季は先発の一角を担う活躍が期待されていた。

だが、昨年のドラフトで大学ナンバーワン左腕の早川隆久(22)が加入。春季キャンプ直前にはヤンキースから田中将大(32)も楽天入りした。一転して滝中の先発としての立場が危うくなった感があるが、本人は「もともと僕のポジション(先発)は確約されているものではないと思っていましたので」と冷静にこう話す。

「キャンプが始まった時点からすでにチーム内での競争は始まっています。そこは競争して勝ち取っていくしかない。早川が入って最大のライバルになったのでは? と最近言われますが、それを言ってしまえば先発争いでは田中さんや則本さんだってライバルになる。だから誰か特別な投手を意識することはない。僕は僕の土俵でしか戦えない。まずは自分の力を100%出していく。それで一軍に選ばれないのであればそれだけの評価、実力だと割り切るしかない」

とはいえ、やすやすと昨季手に入れた先発枠を明け渡すつもりはない。仮に競争に敗れても虎視眈々と好機を狙い続ける気持ちは持ち続けていくと言う。

「開幕ローテーションに入るのが目標ではありますが、これだけすごい投手陣の中で先発枠は6人だけですから。僕も6人に入れない可能性はある。だから、今季はいつ呼ばれても先発でいけるように準備をしておくことが重要だと考えています。シーズンは長いですから先発ローテの中で誰かが調子を落としたりケガしたり、そういう時が必ず来る。その時にすぐに入れるよう、腐らず結果を残しながら状態を維持していきたい」

今季チームの対外試合初戦となった13日のロッテ戦(練習試合)では早速先発に抜てきされ、2回を投げ1安打無失点2奪三振と好投。見守る石井監督に猛アピールした。チーム内競争を勝ち抜き昨季以上の飛躍を遂げられるか。早川同様、2年目右腕にも注目が集まっている。

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