アスレチックスが新守護神獲得 ローゼンタールと契約合意

守護神リアム・ヘンドリックスがフリーエージェントとなってホワイトソックスへ流出したアスレチックスは新たなクローザーの確保に成功した。日本時間2月19日、アスレチックスはパドレスからフリーエージェントとなっていた救援右腕トレバー・ローゼンタールと1年1100万ドルで契約合意。トミー・ジョン手術と大不振の2019年を乗り越えて昨季復活を遂げた剛腕が今季のアスレチックスのクローザーを務めることになった。

現在30歳のローゼンタールは昨季ロイヤルズとパドレスで合計23試合に登板して23.2イニングを投げ、1勝0敗11セーブ、1ホールド、防御率1.90、38奪三振を記録。特にパドレス移籍後は9試合で防御率0.00とほぼ完璧なピッチングを見せ、古巣・カージナルスと対戦したワイルドカード・シリーズでは第3戦の9回表、4点リードの場面を3者三振で締めくくった。

カージナルス時代は絶対的守護神として活躍し、2014年に45セーブ、翌2015年には球団のシーズン記録を更新する48セーブを記録。オールスター・ゲームにも選出された。ところが、2017年にトミー・ジョン手術を受け、2018年は全休。2019年はナショナルズとタイガースで合計22試合に登板して防御率13.50に終わり、キャリア続行の危機に陥ったが、昨季見事に復活を遂げた。

今オフのアスレチックスはヘンドリックスがホワイトソックス、ホアキム・ソリアがダイヤモンドバックスへ流出したものの、ユスメイロ・ペティートとの再契約に成功し、ソリアの穴埋めにはセルジオ・ロモを獲得。ローゼンタールがヘンドリックスの穴を埋め、ドジャースとのトレードでアダム・コラレックを獲得しているため、チームの強みであるブルペンのクオリティを保つことができた。

なお、ローゼンタールのもとには複数年契約のオファーも届いていたが、ローゼンタールは1年あたりの金額が大きいアスレチックスとの1年契約を選択。162試合のフルシーズンで完全復活をさらにアピールし、次のオフに好条件の複数年契約を得るという青写真を描いているのかもしれない。

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