橋本聖子新会長への逆風に“元側近”が猛反論!「セクハラをするような方ではない」

苦しい船出だが”元側近”は太鼓判を押す

“元側近”が猛反論だ。東京五輪・パラリンピック組織委員会の新会長に就任した橋本聖子前五輪相(56)は、フィギュアスケートの高橋大輔(34=関大KFSC)との“チュー強要過去”や「泥酔疑惑」を各メディアに蒸し返され、苦しい船出となった。そんな中、1996年アトランタ五輪競泳女子800メートルリレー代表で、かつて橋本氏の秘書を務めた井本直歩子氏(44=国連児童基金職員)が本紙直撃に激白。身近に接してきた立場から見た新会長の“本質”とは――。

――新会長に橋本氏が就任した

井本氏(以下井本) 客観的、総合的に見て一番適任な方だと思います。アスリートとしての経験だけではなくて、五輪担当大臣としてオリパラに関わり、女性活躍担当大臣も兼任してきた。政府だけでなく、国際オリンピック委員会(IOC)や東京都とは関係構築が、すでにできている。この土壇場での交代で誰よりも準備ができているのは聖子さんだけでしょう。また、オリ・パラに対する思い入れは、日本中の誰にも負けないくらいと思います。

――どの点から感じる

井本 まず選手としてまさに「五輪の申し子」。(夏冬通算)7回も五輪に出られており、努力の量は並大抵の人間とは比べものにならない。最後のアトランタ五輪は議員でありながら出場しましたが、この時も想像を絶する努力をされていました。夜は午後10時ごろまで会合などに出てから就寝した後、毎朝午前3時くらいに起きて茨城の取手まで練習に行き、午前6時ごろまで練習して、朝8~9時から何事もなかったかのように会議に出る。これを毎日やっていたそうです。そんな環境でも日本記録もつくりましたし、努力の天才だと思います。

――2014年ソチ五輪後の高橋へのキス強要写真が蒸し返され、就任に批判が集まっている

井本 あの写真自体はショッキングでネガティブなイメージがついてしまっているのは理解できますが、もともと誰に対しても優しい人。セクハラをするような方ではないし、そこを心配する必要は全くないです。ご本人はきっとものすごく反省されていて、「常習犯」というわけではないですし。

――酒癖の悪さを指摘する声もある

井本 確かにお酒は強かったと記憶していますけれど、酔っぱらったり、酒癖が悪かったのは一度も見たことはありません。

――一緒に仕事をした中で最も印象に残っていることは

井本 7回のオリンピアン、メダリストで議員なのにものすごく腰が低い方で、そんな方に学びたいと思って秘書になり、私は秘書時代ずっと一緒にいましたが、誰に対しても一切偉そうにはしませんでした。一度も怒られたことがないですし、怒っているところを見たことすら一度もないですね。

――前五輪相だからこそできることがある

井本 IOCやトーマス・バッハ会長(67)とのパイプって非常に重要なんですよね。それ以外にも素晴らしいリーダーシップとネットワークがあり、重要な関係者、ポイントをすべて熟知されています。これまでどういう議論がなされてきて、今後、誰とどう進めるべきかが明確に分かっていると思います。このような時間がない中で多くの重要事項を進めていく上で、引き継ぎが最小限で済むことは一番大切だと思います。

――どんな活躍を期待している

井本 新型コロナウイルスに対して、安全性をしっかりと確保できる戦略を練り、分かりやすいように説明して、国民を納得させることが最重要課題ではないでしょうか。世論がこれだけ(東京五輪に対して)ネガティブになっている中、それを覆すためには相当な説得力が必要です。聖子さんは周りの人をリスペクトしながら上手に盛り立てていける方。組織委をはじめ様々な団体、業界ががっちり団結できるようリーダーシップを発揮され、これから良い流れになっていくんじゃないかと思います。

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