野党IR質問事前通告も また時間切れ 衆院予算委

衆院予算委員会で事前通告のあったIRについての答弁に備え、閣僚席で待機する小此木八郎国家公安委員長(右中央)=19日午前

 19日の衆院予算委員会で、野党議員が事前通告していたカジノを含む統合型リゾート施設(IR)整備についての質問が、またも時間切れで割愛された。菅義偉首相(衆院神奈川2区)の長男らが総務省幹部を接待した問題や、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗前会長による女性蔑視発言問題に押された格好だ。

 立憲民主党が事前に公表した質問要旨では、赤羽一嘉国土交通相と、カジノ管理委員会を所管する小此木八郎国家公安委員長(3区)に対し、コロナ禍でもIR整備を推進する国の方針を変えないのかただす予定だった。

 質問に立った同党の森山浩行氏は「赤羽大臣たちに来ていただいているのに、何回通告しても質問できない状況が続いている」と批判した。5、12の両日の予算委員会でも同様の質問を予定していたが、いずれも質問できなかった。

 結局、この日も総務省幹部の接待問題などに30分の持ち時間の多くを費やし、時間切れに。「大事な問題がたくさんある。質問時間が限られているから仕方ない」。答弁する機会が訪れないまま、委員会室を後にした小此木氏はそう言って公用車に乗り込んだ。

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