昨季防御率10点台の右腕・テーランがタイガースとマイナー契約

日本時間2月20日、タイガースがエンゼルスからフリーエージェントとなっていた先発右腕フリオ・テーランとマイナー契約を結ぶことで合意したことが明らかになった。関係者によると、メジャーのロースター入りを果たした場合の年俸は300万ドルで、20試合に先発した場合に100万ドルの出来高が支払われるという。タイガースは先発投手のデプス強化を目指し、リック・ポーセロの獲得を検討していることが報じられていたが、まずは通算77勝のテーランを確保した。

現在30歳のテーランは2011年にブレーブスでメジャーデビューし、9年間で5度の2ケタ勝利を含む77勝を記録。6度の開幕投手を務め、2014年と2016年にはオールスター・ゲームにも選出された。ところが、7年連続30先発&170イニング以上という実績を買われてエンゼルスに加入した昨季は、新型コロナウイルス感染による調整不足の影響もあったのか、10試合(うち9先発)に登板して0勝4敗、防御率10.05と大乱調。6イニングを投げ抜いた試合は1度もなく、全く戦力にならなかった。

関係者によると、テーランのもとには他球団から安価なメジャー契約のオファーが届いていたものの、テーランはロースター入りした場合に年俸300万ドルを得られるタイガースとのマイナー契約を選択したという。これは競争を勝ち抜いて開幕ローテーション入りできるというテーランの自信の表れと言っていいだろう。

昨季の60試合制から今季は162試合制に戻るため、タイガースのアル・アビラGMは投手陣のデプス強化を今オフの最優先課題に挙げている。マーリンズから放出されたホゼ・ウレーニャを獲得し、デレク・ホランドらをマイナー契約でチームに加えており、開幕までのあいだに熾烈なローテーション争いが繰り広げられることになる。ケーシー・マイズやタリク・スクーバルといった有望株も虎視眈々とメジャー定着を目指しており、テーランが競争を勝ち抜けるか注目したい。

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