サイ・ヤング賞2度の右腕・デグロム 「生涯メッツ」を希望か

メッツのエース右腕ジェイコブ・デグロムはチームの先輩であるデービッド・ライトがメッツのファンに愛される様子を間近で目にしてきた。「彼がメッツのファンに愛され、メッツ一筋でキャリアを過ごした様子を目撃したことは間違いなく僕に影響を与えている」とデグロムは語る。さらに「1つのチームでキャリア全体を過ごすというのは本当にクールなことだと思う」とも語っており、ライト同様に「生涯メッツ」を希望していることを明らかにした。

現在32歳のデグロムはメッツと5年1億3750万ドル+オプション1年の大型契約を結んでおり、2022年シーズン終了後にオプトアウト(契約破棄)できる権利を持っている。「そのときが来たら決断することになる」と話しているが、デグロムの希望はメッツで長くプレーすること。オプトアウトして他球団へ移籍する可能性は低く、オプトアウトせずに契約を全うするか、オプトアウトしたうえでメッツと改めて契約を交わすことになるだろう。

昨季はサイ・ヤング賞の投票で3位に終わったものの、2年連続2度目となる最多奪三振のタイトルを獲得。2018年は最優秀防御率、2019年は最多奪三振のタイトルを手にして2年連続でサイ・ヤング賞に輝いており、「メッツ史上2番目の好投手」との評価も定着しつつある(1番目はトム・シーバー)。デビューが25歳と比較的遅かったため、殿堂入りできるところまで通算成績を伸ばせるかどうかは微妙だが、このままメッツ一筋でキャリアを終えれば、永久欠番と球団の殿堂入りは間違いない。

もちろん「生涯メッツ」という目標を達成するためには、今後も結果を残し続ける必要がある。デグロムは「ロッカールームの名前を見渡すと、とても興奮する。ワールドシリーズで勝てたらいいなと思っている」と今季のチームに手応えを感じており、自身の目標にはサイ・ヤング賞の奪還を挙げている。今季はライトが手にすることができなかったワールドシリーズ制覇という勲章を手に入れる大きなチャンスとなりそうだ。

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