東日本大震災から10年 被災地から新たなカタチを探る

2011年3月11日午後2時46分ごろ。東日本大震災は発生した。最大震度7(宮城県栗原市)を記録した大きな揺れと、9・3㍍以上(福島県相馬市)の巨大な津波。災害拠点病院を含む多数の病院で建物の損壊(一部含む)が起き、浸水も発生した。

大規模災害は、災害時の医療継続の難しさなど種々の課題を投げかけた。同時に、震災以前からあった「医師不足」という問題も、地震と福島原子力発電所事故の影響で深刻化。地域医療提供体制の維持に大きな影を落とした。

あの大震災から間もなく10年を迎えようとしている。被災地の復興は進み、浮き彫りになった課題に対する、病院や医療者のさまざまな挑戦にも、成果が見えてきている。

「3・11」から10年を機に、被災地で医療を守る人々の言葉と病院の取り組みから、今後の地域医療のヒントを探りたい。

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