九州高校U-17サッカー 男子・国見6年ぶり4強 攻撃力武器に

【予選リーグ第3ブロック、国見―大分鶴崎】前半2分、国見のFW本川(右)ドリブルで仕掛ける=島原市営平成町多目的広場

 サッカーの九州高校U-17大会第2日は21日、長崎県の島原、雲仙両市で男子の予選リーグ計8試合と女子の準決勝2試合が行われ、県勢は男子第3ブロックの国見が大分鶴崎(大分1位)に2-0で快勝して、2勝1分けの1位で6年ぶりの4強入りを果たした。
 男子第1ブロックの創成館は熊本国府(熊本2位)と2-2で引き分け、1勝1分け1敗の3位で予選通過はならなかった。女子の鎮西学院は準決勝で東海大福岡に0-5で敗れた。
 国見-大分鶴崎は、国見のMF田崎がスコアレスで折り返した後半11分、相手GKのスローイングしたボールをカットして先制。さらに22分、DF高木の左クロスを田崎が折り返し、FW鶴崎が豪快にたたき込んだ。
 創成館-熊本国府は、前半ロスタイムに創成館のFW立川が中央から速攻を仕掛け、こぼれ球を拾ったMF村田が流し込んで先制。後半13、26分の失点で逆転されたが、28分にFW波多野が同点弾を決めた。この結果、第1ブロックは佐賀東(佐賀1位)が2勝1敗で1位通過となった。
 第2ブロックは東福岡(福岡1位)が2勝1分け、激戦区の第4ブロックは神村学園(鹿児島1位)が2勝1分けで、それぞれ準決勝に進んだ。
 最終日は22日、両市で男子の準決勝、3位決定戦、決勝、女子の3位決定戦、決勝を実施する。県勢は男子の国見が準決勝で神村学園、女子の鎮西学院が3位決定戦で都城聖ドミニコ学園(宮崎)と対戦する。

◆予選全試合で複数ゴール

 長崎男子第1代表の国見は予選リーグ3試合すべてで複数得点を記録。計7ゴールと高い攻撃力を証明した。加えて予選最後の大分鶴崎(大分1位)戦は無失点。木藤監督は「準決、行きたいよねと生徒に言ってきた。強い高校とあと2試合やれる」と予選通過を喜んでいた。
 今大会は新型コロナウイルスの影響で大会期間を短縮。予選通過枠も従来の各ブロック2枠から1枠と狭き門になった。その中で国見は地元開催を追い風に勝負強さを発揮。第1日の2試合は、いずれも後半ロスタイムに得点して貴重な勝ち点を積み上げた。
 この日の大分鶴崎戦は今大会初めて3バックを採用。さらに試合展開を見ながら前半早々にパワー系FW鶴崎を投入し、その鶴崎が4強入りを決定付ける2点目を決めた。ドリブル突破で存在感を示しているFW本川が「県大会よりプレッシャーが厳しいから、仕掛け方を工夫している」と言う通りに、柔軟な試合運びを見せている。
 国見のこの大会での4強入りは、準優勝した2015年以来6年ぶり。他の3校も実力校ばかりだが、主将のDF山田は「成長できるチャンス。九州1位になれば、全国でも勝てるチームになれるはず」と07年大会以来の優勝を見据えている。


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