【MLB】前田健太、渡米6年目で芽生え始めた“エースの自覚”「米国に来て初めて思いました」

ツインズ・前田健太【写真:AP】

「とにかく実績をもっともっと積み上げていかないと」

ツインズの前田健太投手は21日(日本時間22日)、エースの自覚をのぞかせた。今キャンプ初めてブルペン入りして33球。報道陣の取材に対応し、「チームの中心になってやっていきたい」と意気込みを示した。

ドジャースからツインズへ移籍した昨季は11試合登板、6勝1敗、防御率2.70を記録した。メジャートップのWHIP0.75をマークし、サイ・ヤング賞争いでも2位と躍進。「心境に変化はないです。自分がこのチームで一番だと思ってないです」と謙遜したものの、絶対エース・カーショーらがいたドジャースとは違う思いが芽生えつつあるようだ。

「周りの方の見方とか、評価とかは去年の1年で変えることができたと思う。もっともっと上げられるようにしたいなという意識はありますし、チームの中心となってやっていきたいとアメリカに来て初めて思いました。ドジャースの時はあまり自分が中心にと思える成績も残せなかったですし、そんな環境でもなかった。ツインズに来て環境が変わって去年は良い1年になったので、引っ張っていこうって感じじゃないんですけど、(チームの)中心になってチームの優勝に貢献できたらなと思います」

昨季サイ・ヤング賞2位もエースの座はまだ先「自分が一番だと思うのは勘違い」

先発投手層が厚かったドジャース時代は2年目の2017年からシーズン途中に先発から中継ぎに配置転換。セットアッパーとしても結果を残したが、やはり先発投手としてのこだわりは強いようだ。チームのエースになるには、今季はもちろん、実績を積み上げる必要があると語った。

「アメリカに来てからの実績でいうと、ベリオスやピネダ、他に良い実績を残している投手はいます。去年1年と言っても1年の(試合数)半分ぐらいで良かっただけで、自分が一番だと思うのは勘違いだと思う。とにかく実績をもっともっと積み上げていかないと、自分が一番だと胸張って言えないです」

「日本にいた時もそうですけど『前の年が良かったから今年も自分が一番だ』と言うのは野球選手として一番やってはいけないことだと思う。とにかく実績を積み上げていく事が大事かなと思います。今年は特に大事だと思いますし、数年積み上げていけばもっと自信を持てるかなと思います」

ツインズ移籍2年目。「選手の入れ替わりはありますけど、コーチとスタッフの入れ替わりはほとんどない。昨年一年プレーして本当に快く迎えて貰いましたし、居心地の良いチームだと思う。楽しく、スムーズに練習出来ています」と明かした。今季はオープン戦から有観客で行われる予定。「お客さんがいる中での雰囲気を、感覚を取り戻さないといけない。その辺りも試合が始まれば、意識しながら取り組んでいきたいなと思います」と前を向いた。チームの躍進へ着実に歩みを進めていくつもりだ。(Full-Count編集部)

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