「うどんのように太く長く…目標は華丸・大吉さん」福岡の“うどんの人”岡澤アキラにインタビュー!

TNCテレビ西日本で放送中の「ももち浜ストア」(月~金曜午前9:50)は、まもなく放送24年目に突入する福岡を代表する朝の情報番組だ。2020年3月に番組をリニューアルし、MCが高橋巨典、岡澤アキラ、浜﨑日香里アナという3人体制に。中でも岡澤は同番組内の1コーナー出演者という立場から大抜てき! 生放送の情報番組で司会を務めることも初めてということで、話題になった。

16年に番組が行った新人オーディションに合格し、出演メンバーに仲間入りした岡澤。担当する「うどんMAP」というコーナーは、ラーメンと並ぶ福岡名物のうどんの魅力をさらに広めることをテーマに始まった企画だ。福岡県の各地で街頭インタビューを行い、お薦めのうどん店を聞き、実際に食すというシンプルなものだが、岡澤の誠実さと端麗で爽やかな容姿も手伝い、番組内で人気のコーナーとなった。18年には単独の番組「うどんMAPサタデー」がスタートし、全国ネットでも特番「ニッポンわが町 うどんMAP」を2度放送。さらには、番組のムック本も今までに3冊発売されている。そして、先日待望のムック本4冊目「うどんMAP てんこ盛り」を発売。2月28日には、フジテレビ系で3度目の特番「ニッポンわが町 うどんMAP3」(午後4:05)が放送される。

MCに就任して間もなく1年。今や情報番組だけでなく、ラジオ、舞台、CMと活躍の場をどんどん広げている。そんな乗りに乗っている岡澤に話を聞いた。

――まず、岡澤さんがこの仕事を始めたきっかけを教えてください。

「事務所に入ったのは、高校生の時です。担任の先生から『おまえ身長高いけん、モデルでもやったら』って言われたのがきっかけで、事務所のオーディションを受けました。テレビに出たいとかモデルになりたいとか思っていたわけではなかったんですけど、将来何しようかなって悩んでいて。その先生の助言で決めました」

――「ももち浜ストア」のオーディションを受けたのは、どういうきっかけだったのですか?

「当時、山口の方ではテレビの仕事もしていたんですが、やっぱり地元である福岡のテレビに出たいなとずっと思っていて。番組の新人オーディションの企画を知って、すぐ応募しました」

――「うどんMAP」といえばTNCを代表する番組の一つとなりましたが、この盛り上がりに関して当時を振り返るといかがでしょう?

「こんなふうになるなんて全く思ってなかったですね。オーディションの面接の時に『うどんが好きか』は聞かれてないし、合格と知らされるまでどういう企画をやるのか分かっていなかったんです。正直それまではうどんに詳しくなかったですし(笑)」

――「うどんMAP」のロケは街頭インタビューをし(現在はコロナの影響で情報はメールやDMで受け付け)、お店へのアポもご自身でされていますよね?

「福岡の人って本当に優しいなぁって思います。番組開始当初は、福岡のテレビにほとんど出たことないので、誰も僕のこと知らないわけですよ。“I♡うどん”って書いたTシャツ着たお兄ちゃんが、小さいカメラ持って…。パッと見何のロケか分からないっていう状況でも、皆さん快く協力してくださったので本当にありがたかったです」

――過去の放送では、街行く人から声をかけてられて店を推薦されるケースや、わざわざ車で送っていただく場面もありました。岡澤さんの人気と、人柄を感じさせる一場面だなぁと感じたのですが。

「いやいや…本当にもうありがたいですよね。福岡のうどん好きの皆さんの優しさだと思います。今まで悪い人に出会ったことないですから。番組ではいろんなうどんとも出会いましたが、そういう人の優しさに触れることのできる企画だなぁって思います」

――SNSで検索すると、岡澤さんの食べっぷりがおいしそうだという声をよく見かけます。食リポに関して、日頃練習されているんでしょうか?

「う~ん。食べるということに関してはあまりしてないです(笑)。けど、食べていない視聴者の方に味を伝えるため、どういうふうに言葉で表現するか研究しましたね。“すすり”に関しては、今まで僕が麺を食べてきたそのままです(笑)。それをおいしそうって言っていただけるのは本当にうれしいことですね」

――では続いて「ももち浜ストア」について伺います。間もなくMCに就任して1年となりますが、この1年を振り返って“今思うこと”を聞かせてください。

「この1年は本当にいろいろなことが起こって。2020年3月30日、初回の放送は本当忘れられないですね。自分にとっては特別な日です。コロナ禍の中の番組リニューアルで、放送始まって数分後に志村けんさんが亡くなったっていう速報が飛び込んできて。そこから世の中の雰囲気が変わって、番組の雰囲気も変わって…。視聴者の皆さんと番組の“空気感”や“トーン”を合わせる難しさを感じていました。でも、巨典さんという大黒柱がいるので安心しますし、ほかの共演者の皆さんにも助けていただいているなぁと感じます」

――MCを務めてきて、ご自身で“変化”は感じますか?

「出演者の皆さんに安心して身を預けられるようになりました。伸び伸びとできるようになったというか。自分の役割、立ち位置っていうのも少しずつ見えてきたかなと思います。チームワーク…ですかね」

――“しゃべる”ということに対して、練習されているんですか?

「ラジオのニュース原稿をもらって、自宅で練習したりはしてます。放送の前は、スタジオでのコメントの準備に時間を使っていますかね。番組の流れって、ざっくりとしか決まってないので」

――スタジオでのコメントというのは、たびたび出てくるうどんに絡めたコメントもその一つですか?

「(笑)。あれは思いつきです(笑)。急に話を振られることもあるので。前に『とりあえずうどんに絡めとけよ』って言われたことがあって。それ以来、常に“うどん”のことは頭の片隅に置いてます(笑)。まぁ…いい意味での“逃げ”ですよね。そこに落ち着けばなんとかなるっていう」

――もはや生活の一部なわけですね。昨年大みそかの岡澤さんのTwitterには、抱負として「あったかいうどんになれるようにがんばります」とありましたが(笑)。

「そうですね。僕の最終的な目標はうどんになることですから(笑)。太く、長く…そして多くの人に愛されるという点において」

――では、そんな岡澤さんが、今後“太く長く”仕事していく上での“目標”はなんですか?

「それはやっぱり…博多華丸・大吉さんですね。僕みたいなのが言うなんて恐れ多いんですけど。福岡を代表する著名人として知らない人はいないという存在ですから。福岡の魅力を伝えるっていうところの影響力、芸人としての活動、朝の番組の司会とか…仕事に対する姿勢とかも尊敬しています」

――華丸さんとは、博多座の舞台「めんたいぴりり」で共演されていますよね?

「はい。本当に優しくしてくださいました。毎週(同局の)『華丸大吉のなんしようと?』(金曜午後7:00)を見てるんですけど、うどん店に入る場面では岡澤くんって名前を言ってくれたり、『うどんMAP』のことを出してくれたりして。偉大なお二人の頭の片隅に、僕の名前があるということがすごくうれしくて。お二人の器の大きさ…いや、“丼の深さ”に感動しましたね。僕ももっと器を広げていきたいなと思っています」

――そんな華大さんとも“共演”している2月28日の全国ネット番組「ニッポンわが町 うどんMAP3」の、岡澤さん的な見どころを教えてください。

「僕は今回華丸さんお薦めの福岡のうどん店を取材しています。福岡ってうどんの激戦区と言われていて、有名チェーンもいくつかあるんですが。そんな中、今回紹介するのはそんな有名店に負けない名店です。僕もそこのうどんは大好きで、僕にとっても思い出深いお店です。そこはぜひ注目していただければなと思います!」

――では最後に、読者の皆さまへ一言お願いします。

「『うどんMAP』も本が第4弾を出すまでなりました。今まで協力してくれた“うどん人”の皆さんと、アポ無しなのに取材を快くOKしてくれたうどん店の方々のおかげです。正直ここまでなるとは思ってもいませんでした。本当にありがとうございます。これからもよろしくお願いします!」

――ありがとうございました。

【プロフィール】

岡澤アキラ(おかざわ あきら)
1993年8月4日生まれ。福岡県太宰府市出身。O型。身長186cm。2016年10月「ももち浜ストア」の「うどんMAP」のリポーターに就任。20年3月からは同番組のMCとなる。ほかに「DIG!!!!!!!!FUKUOKA」(FM福岡)の水曜パーソナリティーを務めるなど活躍の場を広げている。

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