こんな寂しい場所で本当によかったの? 赤字で超有名「銚子電鉄」の映画が、京阪本線の高架下で特別上映

©まいどなニュース

このように昼間でも薄暗く、人通りがありません

2月26日から28日まで、京阪電鉄門真市駅前で「FAct Eat kadoma」というイベントが開催されます。これは門真市のものづくりと「食」を知ってもらうと同時に、駅前を活性化しようという社会実験です。その一環として、門真市駅の高架下の特設スクリーンで、あの銚子電鉄さんが経営難打開を目指して制作された映画「電車を止めるな!」が上映されます。

門真市駅高架下シアターとは?

上映を企画したのは同市内で活動する特定非営利活動法人・門真フィルムコミッション。毎年「門真国際映画祭」を催されている団体です。同団体を主宰されている奈須崇さんが、門真市駅周辺エリアリノベーション社会実験実行委員会さん(長い…)から、今回の社会実験に当たって何かしてくれないか、という相談を受けて、この「門真市駅高架下シアター」をやってみようか、ということになったのです。

京阪電鉄門真市駅は大阪モノレールとの乗り継ぎ駅ですが、さっさと通過してしまう人が多く、駅前はあまり賑わっているとはいえません。特に高架下は昼間でも薄暗く、寂しい雰囲気です。でも「薄暗いということはもしかすると映画を映すのに都合がいいのではないかも」と都合良く、いやポジティブに捉えた結果生まれたアイデアが「高架下シアター」でした。

現地にてスクリーンを設置、検証中の様子です
京阪門真市駅前。ここを活性化しようという社会実験です。

「電車を止めるな!」ってどんな映画?

シアターというからには当然、上映する作品が必要です。基本的にはこれまで門真国際映画祭で上映されたコンテンツを中心に、なにか今回この「駅前で上映する」というシチュエーションにはまる作品を加えたい、そう考えていました。そんな中で目にとまったのが「電車を止めるな!」でした。

映画「電車を止めるな!」のポスター(提供:銚子電気鉄道株式会社)

銚子電気鉄道株式会社は、千葉県の銚子市に本社を置く鉄道会社です。総武本線の銚子駅でJRと接続して、その先の外川までを結ぶローカル線。全長6.4キロという小さな鉄道です。ただし鉄道事業については常に赤字経営で、鉄道以外の副業で経営を維持しているという、ちょっと他ではあまり見られない電鉄会社なんですね。

副業は「銚子電鉄」というブランドを活かした食品やグッズ販売です。主力の商品は「ぬれ煎餅」。ほかに「マズいです!経営状況が…」という自虐的キャッチコピーとともに発売された「まずい棒」など非常に充実していて、実は鉄道本業以外の収入が全体の8割を占めているのだそうです。

全国的にローカル鉄道がどんどん減っているなか、不屈の努力で運行を続ける銚子電鉄。むしろ会社自体の規模のコンパクトさが素早く動ける強みになっているという部分もあるのかもしれませんが、とにかくものすごい生き残りのためのアイデア、そして全国各地のファンに愛され、サポートされる「会社としてのキャラクター」を勝ち取っているのだと感じます。

そんな銚子電鉄が社運をかけて制作した「電車を止めるな!」は当然話題になり、去年の秋から全国各地で公開されて「おもしろい!」と大好評です。

しかし、やはり地理的に遠い関西ではあまり上映されず、観られる機会がありません。

これはもう、門真市駅高架下シアターで上映するのにぴったり、これ以上にない映画ではないかということで、今回の上映が決まったということです。

鉄道ファンの皆さん、これはちょっと面白いのではないでしょうか。

◇ ◇

「電車を止めるな!」の上映は2月26日金曜日、18時30分から。座席数21席の予約制です。また、そのほかにも26日から28日の三日間、様々な映画が上映されます。ご予約・スケジュールなどのお問い合わせは特定非営利法人・門真フィルムコミッションまで。

公式チラシです。

(まいどなニュース特約・小嶋 あきら)