広島・鈴木誠也が新打法で豪快一発!“しくじり”を進化につなげる向上心

中日との練習試合で本塁打を放った広島・鈴木誠也

広島・鈴木誠也外野手(26)が23日に行われた中日との練習試合(北谷)で新打法の成果を発揮した。「3番・右翼」として先発出場すると、初回に中日・清水から右翼席へ豪快な一発。今キャンプでは昨季までの打ち方を捨て、軸足に重心を残しポイントを近くする新フォームに挑戦する主砲は「少しずつ良くはなっていると思う。実戦が入ればいいところと悪いところが出てくるので、少しずつ詰めていって自分のものにしていきたい」と力を込めた。

“ダメで元々”の精神が根底にある。史上4人目となる「5年連続での3割&25発」を達成し、球史に名を刻んだ去年まではすでに過去のこと。昨季までの打法でも一定の結果は残せるはずで、成功するかも分からない新フォームに取り組む必要はなさそうに思えるが、日本を代表するスラッガーの考えは違う。

「ダメかもしれないけどやる。それでダメだったらダメで仕方ない。失敗してみないと分からないことはたくさんある。そこを怖がってやらなかったら後悔する。『やっておけばよかった』となるならやってみる」という。

1か月以上を費やす今回の試みが失敗に終わることへの恐れもない。今までも「失敗だらけですね。ほぼそうです」と人知れず繰り返してきたしくじりを進化につなげているからだ。「もっとレベルアップしていかないといけない」という鈴木誠。新打法はもちろん、今季もブレない信念と向上心が最大の強みとなる。

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